『Introjection』

                                byCorwin



 実験室を喧騒が支配している。
 先ほどまでの淡々とした実験の進展はもはやかけらも存在せず、焦燥と不安・・・そして何より強く
恥ずかしさが辺りに漂っている。
 理由となるのは先ほどから聞こえている声。
 スピーカーから漏れ出す少女の喘ぎ声。

 「うんっ・・・はっ、うんっ!・・・いいっ、いいよぉ・・・」

 14の少女のものとは思えぬ爛れきった嬌声。
 既に実験室からは男性職員は退去させられている。
 コンソールについているのはすべて女性である。
 オペレーター達は極力冷静を装ってはいるものの、同性のあられもない姿と声に顔を赤くしている。
 中央のメイン画面には、プラグ内のアスカの姿が映し出されている。
 プラグスーツの胸をもどかしげにもみしだき、太股を擦り合わせるようにして身を捩っている
その姿はとても淫らなものだ。


 「で、どういう事なの?リツコ。」

 苦々しげにそう言う葛城作戦部長(30)。
 それを聞いて冷静な中にも僅かに苛立ちの見えるのはその同僚、MAGIシステム管理者にして
開発課統括責任者赤木リツコ(31)

 「強度のシンクロの結果、アスカは今キョウコさんとアクセスしてるのよ。」
 「それはいいわよ、でもだったらなんでああなるのよ!」

 地団太を踏むミサトの動きと同時に、スピーカーからひときわ高い歓声が上がる。

 「ふあああっ、あああうっ、ああああぁぁぁーー!!」

 モニターの中では、アスカがもはや何度目になるかわからない絶頂の痙攣を起こしたところだった。
 一時ぐったりと力が抜けるものの、何かに責めつづけられているかのように再び身悶え始める。 

 「キョウコさんは、肉体と魂の一部が既にサルベージされてしまったわ・・・
 今二号機の中にいるのはその残り。」
 「どういうことよ。」
 「・・・人が生きていたいと思う原動力って何だと思う?ミサト。」
 「突然なによ・・・。」
 「愛って言う人も居るわね・・・でもそれは、つまるところが性衝動と同根、
 自己の遺伝子を残そうとする生物の行動原理。」
 「それで?」
 「キョウコさんは自殺してしまった・・・かつてサルベージされた時にこの世界に戻ってきたのは
 生を望む意志の希薄な不完全なものだった。
  理性らしきものや責任感といったものでは人は生きては行けない・・・
 だから彼女は自殺してしまった。
  つまり、エヴァの中に居るのはその残り。
  性衝動と娘であるアスカへの愛がごちゃ混ぜになったもの。」

 警報が鳴り響く。

 「何?」
 「セカンドの精神、そろそろ限界です。
  このまま続くと脳内麻薬全般の過剰放出で脳そのものにも損傷が。」

 しばし逡巡した後、ミサトは指令を出す。

 「サードチルドレンを呼び出して。 これは作戦部としての正式なものよ。」
 「研究開発課からもお願い。 指令書は連名で。」

 傍らにはいつものように表情を変えぬ綾波レイがじっとモニターを見詰めつづけている。
 その瞳の中には、ごく親しい者であれば気付くかもしれない微かな感情の揺らめきが見て取れた。



 「シンジ君、アスカを助けたい?」

 呼び出されたシンジに開口一番ミサトは問い掛けた。 

 「あ、当たり前じゃないですか!」

 シンジは食い入るようにモニターを見つめている。その先にはもはや快楽を通り越して苦悶
の表情を張り付かせたアスカがいる。

 「それじゃ良く聞きなさい。今アスカは過剰シンクロ状態にあるわ。
  だからプラグ内に異物を挿入することでその制御をするの。
  そしてその異物はある程度負荷の少ないものが望ましいわ。
  何故かはあなたなら分かると思うけど。」

 シンジの脳裏に零号機、初号機の暴走が思い出される。

 「あの、それで僕はどうすればいいんですか?」
 「シンジ君にはアスカの意識をこちらへ引き戻すための牽引力を担当してもらう事になるわ。
  中に入ったら声に出さなくていいからアスカに呼びかけつづけて。
  ・・・レイ。」
 「はい。」
 「あなたは中に入ったらアスカのプラグスーツを脱がして、それからシンジ君とアスカの
 両方と肉体的接触を保っておいて。
  あなたは戻ってくるための道標になるのよ。」
 「はい、わかりました。」

 そう言うレイの表情は静かだが、僅かに頬に朱がさしていた。
 ここまで話を聞いたところで、ようやくシンジが思い当たる。

 「あの・・・脱がす・・・って?」
 「言ったでしょ?
  過剰シンクロを解除するためだからプラグスーツはそのままじゃいけないの。
  あと、あなたたちの取り込まれる可能性を低くするために当然あなたたちも何も着けないで
 入ってもらう事になるわ。」
 「えええっ?!!」
 「なーによしんちゃん、アスカとレイ、まさに両手に花じゃないのよ。」
 「えっ・・・だって・・・その・・・。」
 「それにしんちゃん?
  あなたたち、あたしがいない日にはしてるんじゃないの?」
 「しっ・・・してません!そんな事!」
 「「そんな事」ってどんなことぉ?」
 「う・・・」
 「ちょっと、ミサト、無駄な時間なんて無いのよ。」
 「へいへい、じゃシンジ君、後できっちり聞かせてもらいますからね。」
 「・・・」
 「じゃ・・・いきましょ、碇君。」
 「あ・・・うん。」

 実験室から出て行く二人を見送ってからリツコは一つため息を吐いた。

 「こんな時でもからかえるあなたの精神構造が羨ましいわ・・・。」


 
 「碇君。」
 「なに?綾波。」
 「さっき葛城三佐の言っていた「してる」って、何をしているの?」
 「あ・・・いや、その、それは・・・あの・・・。」

 シンジの強い要請による貫頭衣を身につけて二号機の居る実験室への通路を進みながら、レイは
そんな疑問を口にする。
 動揺しているシンジを一瞥すると、レイは又歩き出す。

 「言いにくいなら、いいから。」

 その声にわずかな寂しさが漂っていたのは、一瞬見えた横顔に悲しさがにじんでいたのは
気のせいだったのだろうか?
 しかし、シンジはそれを確かめる勇気が持てずにいた。



 「二人とも、ついた?」
 「はい」
 「は、はい・・・」

 表情の変わらないレイ、顔が真っ赤なシンジを一瞥してリツコは指令を出す。

 「プラグ排出、ファースト、サード両名のエントリー終了後、プラグ深度最浅で挿入。」
 「はい。」

 指示にしたがってプラグが露呈する。

 「じゃあ二人とも、とっととエントリーしてちょうだい。」
 「あ・・・じゃ、じゃあ僕が先に・・・」
 「私が先に行くわ・・・惣流さんのプラグスーツ、脱がさないといけないから。」
 「!・・・はは、そう、だね・・・」

 何を想像したのか腰のひけているシンジに頓着せず、貫頭衣を無造作に脱ぎ捨てると、
レイはプラグの縁を乗り越える。
 一瞬、開かれた足の間に桜色を認めて、シンジはしゃがみこんでしまった。

 「ちょっと、しんじくぅん?
  時間ないんだからさっさと入ってちょうだい・・・当然、裸でね。」

 そういうミサトの声から笑いがこぼれだしそうである。
 顔を真っ赤にしつつも、腹を括ったのかシンジは服を脱ぐ。
 当然のように股間は膨張してしまっている。

 「きゃ・・・!」

 マヤが目を覆う・・・・・・指を目いっぱい開いて、視界を遮る事が出来るものなのだろうか?

 「ふぅん・・・意外と大きいのね・・・包皮もかぶってないし。」

 目つきが妖しくなるリツコ。

 「・・・変ね・・・あたしが見た(「見知らぬ、天井」)時は剥けてなかったのに・・・。」

 いぶかしがるミサト。



 シンジがプラグの中に入った時、レイは既にアスカのプラグスーツをゆるめており、身体を
抜きだそうとあれこれ試みているところだった。
 LCLの浮力の助けがあるとはいえ、しきりに身を捩り、ともすれば近くに居る人間の身体に
しがみつくように動くアスカのせいであまりうまく行っているとはいえない。
 かろうじて腕だけは抜き出せてはいるものの、そこから先に進めないでいる。

 「綾波・・・。」
 「碇君、手伝って。」

 激しい動悸に悩まされているシンジに対して、レイはいつもと変わらぬ様子で助力を要請する。
 言われるままに漂っていくと・・・ふと、アスカの瞳と目が合う。
 うつけた笑みが浮かび・・・アスカの腕がシンジの首に回される。

 「あ・・・アスカぁ?!」

 動揺するシンジの耳元に、熱く蕩けた喘ぎが吐き掛けられる。

 「はっ・・・ん、んんっ・・・いいっ・・・いいよぉ・・・」

 身体全体を擦り付けるようにしてしがみついてくるアスカ。
 緩んだプラグスーツが奇妙な感触をシンジに与える。

 「碇君、そのまま惣流さんを押さえておいて。」 

 言いながらレイが手を走らせる。
 固定するものがあるおかげで、先ほどの苦労が嘘のように脱げていく・・・と、レイの手がとまる。

 「碇君・・・邪魔。」
 「え?」

 頬をすり寄せられ、よがり声を散々聞かされ、更には脱げた事で直にアスカの乳房を
肌に感じていたシンジは、その言葉に我を取り戻す。

 「これ・・・。」

 レイは言いながら、シンジの固く反り返ったものに手を掛けた。

 「あ・・・あやなみぃ?!」

 確かにシンジのものにプラグスーツが引っかかっている・・・しかし、わざわざ
言うような事ではないはずだ。
 少し身体を離せばいいだけなのだから。
 実際、それに触れているレイの手の動きは離すためというより、その熱さを感じ取ろうとするかの
ような妖しい動きだった。 
 身を捩るアスカの足の動きのため、既にプラグスーツは脱げている・・・しかし、レイはシンジの
それから手を離そうとはしない。
 それどころか、そのままシンジに寄り添うように身を近づける。

 「え、えと、綾波?・・・その、手、離して、くれないかな・・・」
 「命令・・・」
 「え?」
 「身体的接触を保て、赤木博士の命令。」

 そう言いながら今度はアスカの肩に右手を回す。
 シンジの耳元にアスカとレイの唇が集まる形になる。
 同時に二人の躰を感じて、シンジの興奮は手が付けられないほどになる。

 「碇君・・・呼んで。」
 「は?」
 「惣流さんに呼びかけるのでしょう?」

 言葉は淡々としている・・・しかし、声音にはかすかな熱さが感じ取れた。
 シンジは言われるままにアスカの事を考える。
 様々にフラッシュバックするイメージ。
 自然にシンジの唇はアスカの名を呟きだす。

 「アスカ・・・」



 「シンジく・・・じゃない、サードおよびファーストのシンクロ、開始されました。」

 中に居る子供たちの気付かぬうちにプラグの設定は済んでいた。
 シンジの呟きが漏れ始めると、シンクロが開始される。

 「・・・にしてもレイってば結構積極的じゃない。」
 「こんな・・・ありえないわ・・・」
 「どしてよ?」
 「レイはその手の知識はほとんど与えてないわ・・・それに、そういう欲望はとても希薄な
 はずなのに・・・。」
 「・・・経験を通じて学習したという事もあるんじゃないの?」
 「・・・ミサト・・・「経験」って何が言いたいの?」
 「つまり・・・まあ、その、「あれ」を経験して欲望に気がついた、とか・・・。」
 「・・・シンジ君が?」
 「・・・ちと、考えにくいか・・・あはは。」

 そう言いながらも、二人の心には万が一の考えが渦を巻いていた。



 あそこをじかに僕の太股に擦り付けているアスカ、手の動きがどんどん妖しくなる綾波。
 二人の肌を直接感じてるせいで、僕は暴走してしまいそうになる。
 けれど、今居るのはエントリープラグの中で、ミサトさんやリツコさんたちにモニターされている、
だからそんな事は出来ない。
 そうやって固くなりながらアスカを呼んでいると・・・ふと、おかしな感触がする。
 手の平に熱く脈打つ塊、足の間のしびれる部分を何かで擦り上げる感覚。
 ぼやけていたものがはっきりしてくると、それが快感だって判ってくる。
 え?なんでこんな感覚が?
 ふと目を向けると、綾波の顔は真っ赤になっていて、見つめ返してくる赤い瞳も熱く潤んでいる。

 「いかり・・・くぅん・・・」

 喘ぎとも甘え声ともつかない声で僕の名を呼んでいる。
 ものすごく色っぽい。

 「いかり、君・・・こんな風に、感じてたのね・・・きもちいい・・・」

 言いながら綾波は感じる場所を知っているみたいに僕のものを的確に刺激してくる。
 指を輪にしてしごいたり、手の平全体で撫で上げたり、柔らかい指先で鈴口を転がしたり。
 気持ち良さに腰が跳ねる、と、綾波も同じように腰をひくつかせた。

 「だ・・・だめだよ、あやな、みぃ・・・今は・・・」

 手の平に感じている塊はどんどん大きくなる。
 これって・・・もしかして、綾波の感じてる感触がつうじてるの?
 じゃあ?!
 そこまで考えたら、自覚したせいで股間に感じている感触がアスカのものだと・・・僕の太股に
こすり付けられているアスカのあそこの感覚だって気付いてしまい、
すごく気持ち良くなってしまった。

 「はっ・・・あああっ?!」

 そっか・・・女の子ってこんなにキモチいいんだ・・・腰が溶けちゃいそうだ。
 もっと感じたくて、太股を当たっている熱い部分にこすり付ける。
 そうするともっと気持ちいい。

 「ちょっと、シンジ君、レイ、何やってるの!今はアスカの帰還実験の最中なのよ!!」

 リツコさんの声に我を取り戻す。

 「あ・・・ごめんなさい!」

 けど、綾波は手の動きを止めないどころか、一層激しくしてくる。

 「だっ・・・だめだよ、あや、なみぃ・・・」



 「ちょっと・・・二人ともどうしちゃったのよ、リツコ。」
 「多分・・・シンクロのせいで、3人の感覚が共有されてるのね。」
 「・・・まずくない?」
 「まさかレイがこんなに簡単に溺れてしまうとは・・・性経験が無ければこんな風には
 ならないはずなんだけど。」
 「じゃ、やっぱり。」
 「そう、レイは既に処女ではないわね。」
 「それはともかく、今はどうすんのよ。」
 「シンジ君の方が理性を保っているみたいだし、アンカーもシンジ君に担当してもらいましょう。」



 「じゃ、シンジ君、そのままでいいから呼びかけを再開して。」
 「はい。」

 碇君が赤木博士の指示に答える。
 一生懸命な顔。
 私はこの顔もすき。
 さっきまでのように、私に感じてくれている碇君の顔もすき。
 それに・・・伝わってくる碇君の性器の感覚。
 触れている私の指がこんなに柔らかいなんて知らなかった。
 擦り上げると何か熱いものが腰の奥からせり上がってくる。
 それがきもちいい。
 命令、肉体的接触を保て。
 ・・・とても、嬉しい。
 この気持ちを分けてあげたくて、私は惣流さんの首を抱え込む。
 そうやって抱き寄せると、今度は惣流さんの感じているものが流れ込んでくる。
 碇君の足に擦り付けている女性器。

 「はぁっ・・・んっ・・・はぁんっ・・・」

 切なくて気持ち良くて、私は喘ぎを碇君の耳元に吐き掛けてしまう。
 碇君の顔はさっきから真っ赤になっている。
 でも、碇君はじっと目をつむって惣流さんに呼びかけているみたい。
 少しさみしい。
 私は一層強く碇君に抱き着いた。



 「・・・で、レイはあのままでいいの?」
 「少なくとも、快感に溺れはしてもエヴァの意識に取り込まれる事はありえないはずよ。
  だから、快楽に対しての錨とはなれなくても、エヴァへの融合からは守れるから
 このままでないとだめね。」
 (小声で)「ところでこの様子って記録にとってあるんでしょうね。」
 (同じく)「当然よ、正副予備の三系統で記録しているわ、抜かり無しよ。」



 ・・・なに?
 アタシの中にアタシじゃない感じがする・・・。
 何、これ・・・?
 ・・・シンジ?・・・レイ・・・?
 なんで?
 それにアタシ・・・どこに居るんだっけ・・・
 アタシ・・・確かママと一緒に居た・・・まわりじゅう全部がママで、
身体じゅういっぱい気持ち良くって・・
 今も居る・・・けど、なんだかちょっと遠くなったみたい・・・
 それはとても寂しい事のはずなのに、不思議と悲しくない。
 どうしてかな・・・
 レイが・・・シンジが、居るから?
 二人の感覚が伝わってくるからなのかな・・・
 アタシの感覚がつうじているからなのかな・・・
 アタシの気持ち良さでめろめろになっているレイ・・・顔を上気させて、瞳が潤んで
・・・すごく可愛い。
 シンジも感じてる・・・しきりに足をもじつかせて、でも一生懸命アタシを呼んでる
・・・すごく嬉しい。
 シンジのおちんちんの感覚もわかる。
 こんな風に感じてるのね・・・すごくせっぱ詰まった快感。
 アタシがいつも感じてるものとは別の感覚・・・気持ちいい・・・
 アタシ・・・どこに居るの?
 アタシ、もっと二人の傍に行きたい・・・。
 そう思ったら、何かにぐっ、と引っ張られる感じがする。
 これ・・・シンジとレイだ・・・。
 アタシは二人に抱き着いた。



 「セカンド、シンクロ率200を下回りました・・・同時に、ファースト、サード両名の
 シンクロ100を突破!」
 「良い事なの?」
 「少なくともアスカの意識がこっちに戻ってきてるのは確かね。
  ただ・・・今のところ自我境界は大丈夫みたいだけど、もしかすると、融合してしまうかも。」
 「そしたらどうなんの?」
 「彼我の区別の出来ない人間が三人出来る事になるわ。」
 「・・・まずくない?それ。」
 「・・・・・・そうね。」



 腰がどろどろに熔けていくような快感に溺れかかっていると、ふとなじみのある感覚が感じられた。
 ただ、不思議な事にそれは3重に感じられた。
 込み上げてくる射精感を必死にこらえる。

 「やっ・・・」

 むずがる様にアスカが顔を摺り寄せてくる。

 「だめ・・・」

 綾波が手の動きを更に激しくした。
 そこで、今感じているのは二人が感じている僕のおちんちんの感覚なんだって気付いた。
 そこまで深く感覚を共有してしまった事は、怖いと同時に酷く嬉しくもあった。
 ふと気付くと、僕は綾波の欲望のままに僕の手で綾波のあそこを弄り回していた。
 そうすると背筋を快感が駆け上ってくる。
 思わず仰け反ると、アスカと綾波も同じようにしている。
 仰け反りながら、僕はあそこを太股に擦り付ける。
 そうするともっと気持ちよくて声が出てしまう。

 「「「あっ・・・くうぅっ・・・!」」」

 ユニゾンするアスカと綾波と僕の声。
 見られている、全部記録に残されているのに・・・どうでもよくなる。
 違う、それどころかその恥ずかしさが余計に僕たちを昂ぶらせる。

 「んっ・・・しんじぃ・・・」

 熱く蕩けた声をあげ、首にしがみついて肌全体で快感をしゃぶり尽くす。

 「いかり・・・くぅ・・・ふぅん・・・」

 呼びかけとも喘ぎともつかない声を耳に吐き掛け、指の動きを激しくする。
 底無しの快感に溺れながら、熱く固い棒を刺激する。
 突き上げてくる三人分の射精感。
 それを必死にこらえていると、綾波がせっつくように手の動きを激しくしてきた。

 「あぅっ・・・くっ、だ、だめだよぉ・・・」

 射精感だけでなく、二人の感じている擦られ、広げられ、掻き回される快感も
僕の意識を甘く責めさいなむ。
 初めて感じる女の子の快感と一緒になって、僕の脳味噌はぐちゃぐちゃになっていった。



 「「「・・・」」」
 「・・・はっ!ちょ、ちょっと、今どうなってんの?!」
 「ぁ・・・あ、は、はい・・・えっと・・・シンクロ率は3人とも100を下回りました!」
 「そう・・・でも、その分共有率は上がってるみたいね。」
 「・・・ええ、三人のシンクログラフ、一致率が70%を越えてます。」
 「それまずいんじゃないの?!」
 「ええ。・・・だけど、人格の融合はまだ無いみたいだから・・・。」



 「んんっ・・・んんんっ・・・」

 私の中に知らない感情がある。
 熱くて、肌が痺れるみたいで。
 その感情が声を上げる事を邪魔する、こらえさせる。
 何故?

 「くふっ・・・はっ!あぁんっ・・・」

 見られたくない・・・そう、見られたくないのね。
 こうして快感を感じている姿を他の人間に知られたくない、そういう思い。

 「やっ・・・はずかしい・・・」

 惣流さんが口にする。
 そう・・・これが、恥ずかしいという事。
 それを意識すると、一層躰が熱くなる。

 「はぁっ・・・あぅん・・・くうっ!ひいぃっ!!」

 聞かれたくないのに・・・我慢できないほど感じて、声が高くなる。
 溜まらず伸ばした腕が惣流さんの躰を引き寄せる。
 目の前に首筋。
 訳のわからない衝動に駆られて、私はそれに噛み付く。

 「ひんっ!!」

 同時に走る痛みと快感。
 それが、私と碇君、惣流さんが繋がっているという事を証明している。
 すごく・・・嬉しい。
 今度は付いた歯形を舐めてみる。

 「はぅっ・・・」
 「あっ・・・だめ・・・れ、い・・・」

 二人が感じる。
 それが私に流れ込んでくる。

 「はぁん・・・っ!」

 声を上げて仰け反ると、女性器に当てられた指が食い込む。
 すごくイイ。
 あの時感じた感覚と同じ、でももっと気持いい。
 よくしてくれるお返しに握っている碇君の男性器を刺激してあげる。

 「「ああ・・・っ!」」

 ユニゾンして聞こえる碇君と惣流さんの声。
 でも寂しくない。
 声を上げるほどに気持ちいい二人の心が私にも伝わっているから。
 刺激を続けていると、腰の奥から熱い塊が込み上げる、けれど碇君が
それをこらえているので開放されない。

 「やっ・・・」

 不満の声を上げてもっと激しく責め立てる。

 「だ、めだよっ!・・・あや、なみ・・・っ!」

 碇君のその言葉にためらっていると、惣流さんが私の女性器と碇君の男性器に手を添えた。



 「アスカ、意識が戻ってきたみたいね。」
 「・・・これ、ほんとにそうなんでしょうか?」
 「まあ・・・エヴァとの過剰シンクロ自体は解けたようね。」
 「シンクログラフ一致率は76で安定してます。」
 「・・・でも感覚フィードバックは行き過ぎてるわ・・・」
 「どういう事?」
 「普通に感じるよりも余計・・・三倍くらいかしらね、そのくらいに感じてしまっているのよ。」
 「・・・素敵・・・」


  
 ふと、焦点が合う。
 シンジとレイが快感に頬を上気させてアタシに絡み付いている。
   それに気付いた瞬間、シンジの射精寸前の快感、レイの感じているシンジの指の動き、その全部が
はっきりとアタシの意識に届く。

 「あっ・・・だめぇっ・・・!」

 同時に、擦り付けているあそこと肌の快感も二人に知られているのに気付く。
 でも、不快感はない。
 ううん・・・嬉しい。
 独りで慰めるよりも、シンジとした時よりも、もっとずっと感じていて、
それが二人に伝わり、返ってくる。
 すごく満たされた感じがする。
 シンジに抱き寄せられるままに股間を太股に擦り付ける。 

 「「「はぅんっ・・・ああぅっ!」」」

 レイの指と一緒になってシンジのおちんちんを弄り、苛め、扱く。

 「「「くぅっ!いいっ、ひいぃっ!!」」」

 膣中(なか)に入っているシンジの指に合わせて、レイのクリトリスを摘まみ、こすり、転がす。

 「「「くあぅっ!はあっ!ああああっ!!」」」

 三人で快感を共有して、互いの感覚が跳ね返って一層激しくなる。
 余りの快感に仰け反って離れてしまいそうになる躰。
 それをシンジとレイの腕が引き寄せ、抱き止めてくれる。
 気持ちよくて嬉しくて、涙が勝手に零れる。
 ふと、モニターされているのを思い出す。
 とても恥ずかしい、恥ずかしいのに・・・それすらも熱くなっている快感のスープの
スパイスにしかならない。

 「あっ、はぁっ・・・シンジぃ・・・レイぃ・・・」

 甘えた声を上げると、それに応えて二人の腕に力がこもる。
 凄く嬉しい。
 そのまま、アタシの望み通りにシンジの腕がアタシの腰を力強く抱き寄せる。
 いっぱいこすれて更に気持ちよくなるアタシのあそこ。
 お返しにシンジの先の膨らみを手の平に包み込んで擦り回す。
 同時にレイが少し強めにシンジの棒をしごきたてる。
 もう一方の手はシンジにきつくしがみついている。
 そして、どこが良いのかが筒抜けになっているレイのあそこをシンジと一緒にいじめる。
 三人分の快感がこだまして、そのまま突き抜けた。

 「「「うああっ!!あああああぁぁぁぁぁーーーーっっ!!!」」」

 手の中に感じる熱いしぶきと全てが抜き取られるような開放感、擦り潰された陰核と
めちゃくちゃにされたあそこ。
 全部の感覚がいっしょくたになって襲い掛かり、アタシの意識は耐え切れずに
白くフェイドアウトしていった。



 「・・・もう、いいの?」
 「ママ・・・。」
 「もう、いいのね?」
 「うん、ママ・・・アタシ、ここに居たい、シンジと、レイと一緒に居たいの。」
 「そう、よかったわね。」

 夢の中でそんな会話をしたような気がした。 

*         *        *


 「おふぁよぉ・・・シンジ・・・」

 襖を開けて出てくるのはアスカ。
 寝間着代わりのタンクトップにホットパンツというのはいつもの格好である。
 いつもの葛城家の朝の風景・・・なのだが。
 アスカの肌には幾つも赤い跡が付いている。

 「あ・・・おはよう、アス・・・カ・・・」

 その跡に気付いたシンジがふと顔を赤らめる。
 同時にアスカの顔も。
 振り向いてシンジに向き直ると、怒鳴りつける。

 「ちょっとシンジ、まだ朝なんだからね!昨夜の事思い出すのは止めてよ!」

 その言葉に反論するシンジ。

 「何だよ、アスカだって今ので思い出して興奮してるくせに。」
 「そうよねぇ・・・全身くまなく跡つけられちゃったもんねぇ・・・」

 シンジの言葉を否定せず、嬉しそうに言うアスカ。
 そのまま、シンジが連想して自分のつけた跡をなぞる視線に合わせて指で示していく。

 「首に、胸に、お臍に、太股なんか3つも・・・シンジって独占欲強いわよねぇ・・・」
 「何だよ・・・そうされるのが嬉しいくせに・・・」

 言い合っているうちにますます昂ぶってきたのか、言葉を止めて見詰め合う二人。
 と。
 アスカの後ろの襖が開くと、レイが出てくる。
 そのまま脇をすり抜けて、シンジにしなだれかかる。

 「ちょっ!・・・こら、レイ!」
 「なに?」

 そっけないはずの言葉は、既に興奮しているせいでむしろ甘えているようにもとれる。

 「アンタねぇ、朝っぱらからさかるのはやめなさいよ。」
 「私はあなたがしたい事をしているだけよ。」

 そう言ってシンジに抱き着き、朝立ちのおさまらないものを弄り回し始める。
 同時にひくつくシンジとアスカの腰。

 「こ、ら・・・やめろって・・・言ってるじゃない・・・」
 「うそ。」

 断言するレイ。

 「アスカはしたいって思ってる、私に先制されたから少し悔しがってるだけ。 
  通じているのに嘘をついてもしょうがないわ。」
 「う・・・」

 言葉を封じられるアスカ。

 「その・・・」
 「碇君もごまかすのは無駄よ。
  碇君もしたいって思ってる、私とアスカ、二人とも昨日の夜みたいにしたいって。」

 こちらも黙らされる。
 一拍、沈黙がおかれて。

 「・・・そうよ!レイの指摘通りよ!
  でもここじゃヤなんだから!!」

 そう言うと、二人を抱え込むようにして出てきた寝室へと引きずっていくアスカ。
 ・・・いや、二人もそれに応じているのだから引きずっているというのは当たらないか。



 襖の隙間から甘い声が漏れ始めた頃、別の襖が開かれる。
 むっつりと黙り込んだ女性はそのまま冷蔵庫を引き開け、エビチュを一息で呷る。
 腕に幾本か抱え込んで席につくと、用意されている朝食を肴に(!)ぐいぐいと呷りだす。
 そうするうちに、ひときわ高い声が響いてきた。
 ベキョッ!!
 加えられた力に耐え兼ね空缶が異音を立てる。
 肩を震わせた某国連非公開組織の作戦本部長は地獄の扉の軋みもかくやという声で呟いた。

 「こんなとこ・・・明日こそ引き払ってやる・・・。」



 「クェ?」

 起き出してきたペンペンはそんな家主の姿を首をかしげて見詰めていた。


                                      (おしまい)



 後書き(という名の言い訳)
 まず、Y.B.さんへの感謝の言葉(「初めてのコトバ・・・」(お約束))
 ありがとうございます。
 あなたが私の妄想に続けてくれなかったらこの作品はありえませんでした。
 極端に期待を裏切っていないとよいのですが。

 えー・・・。
 書き込みが足らんとか描写がマンネリだとかミサト落ちはありきたりすぎるとか
色々言いたい事もありましょうが、レリエルの内部より広い心で見逃してくださるとありがたいです。

 こんな内容であれですが多分本編より楽しいキャラコメをどうぞ。


Corwinさんのメールアドレスはここ
ymcorwin@broadway.or.jp


中昭のコメント(感想として・・・)
 

  Corwinさんに投稿して頂きました。



 やっぱりキャラ感
ミセスA   「・・・ボーーー」
美少女M   「何指加えてぼーっとしてるの?」
ミセスA   「・・・アンタ達」

永遠の少年S 「うん?」
少年S    「どうしたの?」
少年Sjr   「なんだい?」
ミセスR   「・・・」
天然少女   「なになに?」

ミセスA   「心が繋がってるのよね」
一同     「「「「「「「うん」」」」」」」
   ゲシィーー
少年S    「ああ、アサマちゃんが」
美少女M   「まったく、いつの間に混じってたのかしら
        それよりなんで今更そんな事聞くの?」
ミセスA   「これ」
天然少女   「ああ、Corwinのおじさまだぁー」
少年Sjr   「おじさまは止めた方が良いよ」
天然少女   「ほへ?」
美少女M   「いいから貸しなさい。・・・読み読み・ヨミ・・・・・」
少年S    「・・・ミライ?」
少年Sjr   「またトリップしたようだね」

ミセスR   「感覚は分離してるわ」
ミセスA   「本当
        べ、別に仲間外れにされそうだから・・・い、いじけてたわけじゃないから
        そう、感覚は共有できないの?でも残念ね。世界一の女性を抱きしめる幸福感を味わってみたかったのに」
永遠の少年S 「うん。僕も味わってみたい・・・あれ?」
奥様’s   「「・・・・・・貴方は毎日味わっているでしょ」」
永遠の少年S 「え?  アハハハハハ。
        でも、でもさ 共有するって、気持がいい事以外になんか利点があるのかな」
奥様’s   「「シンジ(くん)が、浮気できない!!」」
永遠の少年S 「それは利点じゃないと思う・・・けど
奥様’s   「「・・・・・・」」


天然少女   「パパ、また寝ちゃうの? つまんないなぁ
        もう一回これ読んでよっと ”一瞬、開かれた足の間に桜色を認めて、シンジはしゃがみこんでしまった”」
美少女M   「なにしゃがんでんのよ、アンタ達」
少年’s   「「あ、アハハハハ  想像しちゃった」」
美少女M   「アンタ達がタッテルノなんて見飽きたわよ。立ちなさい」
少年’s   「「う、うん」」
美少女M   「なに?」
少年S    「・・・見えるんだ  スカートの中  しゃがんでるから」
少年Sjr   「栗色だね」
天然少女   「びちょちょなのぉ」
元祖天然少女 「おもらし?」
   ゲシィーー



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