Song of Earth
光の雨
第XXX話
「羽のように」
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「ママきれい」
「パーパ、パーパ早く早く。 ママきれーだよー」
手紙を書き終え、自分を呼ぶ人たちの方へ歩き出すシンジ。
ふと立ち止まり振りかえる。
“し・ん・じ”
浮かんだのは笑顔
そうだね
いつか還るよ
アスカと一緒に
君の待つあのホシへ
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「ママ、なんでお服脱いじゃうの?」
「「・・・・・・・・・」」
「シンヤ、ミレイ子供は寝る時間よ」
「みーちゃんママと寝るー」
「ごめんね。今日はパパと寝てあげる日なの」
「じゃ、しーちゃんと寝るー」
「良い子ね。ご褒美にお姉ちゃんにしてあげるからね」
「ちょっとアスカ」
「ウワー、いつ来るの?」
「そうねー、7ヶ月後かな」
「アスカ、本当?」
「みーちゃんね、みーちゃん女の子がいいの。
しーちゃんは?」
「ボクお姉さんがいいな」
「じゃ、みーちゃんがお姉さんになってあげるー」
「うん」
「シンジ」
「アスカ」
「みーちゃんいこ。パパとママねむっちゃったよ」
「おきてるもん」
「ちがうよ。パパとママねむるときいつもああしてるもん」
「だって二人してピョンピョンはねてるもん」
「しーちゃん、よくみてごらん。パパもママもおめめつぶってるでしょ」
「そうかな〜ママのおめめしろいようにみえるんだけど」
「ほらしーちゃん、ふたりともおとなしくなったでしょ」
「でもママピクピクしてるよ」
星の光の中
少女が微笑んでいるような気がした
(完)