「吸茎室にて・・(後編)」

 

「ほんとに僕なんかでいいの?」
 シンジはトウジに重ねて尋ねた。

 

 初精を受ける相手となる、だが、それ口で言うほど簡単なことではない。
いや当事者同士で、簡単に決められるような問題ですらないのだ。

 

 格式の高い家にでは、生まれる前から初精を受ける相手が決まっている場合すらある。
また人によっては、種々の事情から、一人ではなく、複数の相手が、その相手となることもあるのだ。

 

 事実、シンジも『名門』と呼ばれる碇家の次期当主として、初精を受ける相手のうち、一人はすでに、現当主で
あるゲンドウに、きまった相手を定められている。(注.碇家は、その家風から、初精の儀式に、いくつか特殊な
技法を有している。しかし前当主の指名者さえ含んでいれば、後は先方の同意があれば何人選ぼうが自由である)

 

 それほど重要な儀式なのである。

 

 「いや、かまへん。自分の初精を受けてもらう相手ぐらい、自分で決める、それが男っていうもんや。なんか
 言うよう奴がおったら、パチキかましたるわ!」
トウジは胸を張った。そしてそんなトウジの顔を見て、シンジも心を決める。

 

「わかったよトウジ、僕でよければ」
「ああ、かまへん」
トウジが、軽く腕をあげると、シンジも片手を差し出す。
小気味のいい音を立て、二人の手が重なる。

 

 「手加減抜きや!簡単には出さんからな」
 「わかってるさ」
二人は力強く、互いの腕を握り締め、笑いあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 鏡に向かいシンジは身支度を整えていた。
シャワーで、身を清め、その後、念入りに歯を磨く。
ブラシで、舌をブラッシングして舌苔を取り除き、最後に香料で口をゆすいで、口臭を整えた。

 

 さらにシンジは、ポシェットから、紙の封印で口を閉ざされた貝殻をとり出す。
時代物であるが、そこには“紅”が入っている。そして同時に、それは亡き母ユイの形見でもある。

 

 シンジはしばらく黙ってそれを見つめていたが、やがてそっと封印を剥がし、貝の口を開いた。
鮮やかな色彩を持つ紅が、そこにおさめられている。
 シンジは左手に、そっと貝殻を置き、右手の小指に紅をすくい、唇に薄紅を引き始める。
唇に紅をひく、それは初精の相手に対する、碇家次期当主としての礼儀であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 シンジが身だしなみを整え、吸茎室に戻ると、トウジもまた、準備を終え、吸茎椅子に腰をおろそうと
しているところであった。
 実は、この吸茎椅子は、シンジの父、ゲンドウが、シンジの入学の時、青少年の健全育成のため寄付
した備品である。黒いレザー製の椅子で、おおまかに言うと、それは「人」の字の形をしていた。
また腰のあたりで、椅子の背もたれは二つにわかれ、さらに膝のあたりで、また直角に折れ曲がっている。

 

 この椅子を使うものは、まず椅子が二股に分かれる場所に腰を降ろし、それから革のベルトで、腰、
もも、膝、足首を固定する。そしてボルトを調整し、股の開脚具合や、膝を曲げる角度を自分にちょうど
いいように調節するのである。
 トウジも、自分が使うのは初めてであるが、いつも先輩が使うのを、真近で見ているため、シンジが
手伝うこともなく調整を終えていた。
最後に、胸元をベルトで十字に椅子に固定すると、トウジの準備は終了する。

 

 

 それを見て、シンジも、吸茎椅子の正面、トウジの股間の間にある、吸茎席につき、リモコンを手にした。

 

 

「いい、トウジくん?」
 そうシンジが尋ねると、トウジは黙って肯く。それを見てシンジは、リモコンで吸茎椅子の高さを調整を始める。
ゆっくりとトウジの座る椅子がせり上がり、シンジが吸茎しやすい高さにトウジの股間の位置が調整される。
 それと同時に、椅子がリクライニングし、椅子というよりもベッドのような形態に変化していった。
トウジは、その上で、固く目をつぶり、腕組みをしている。
(注:無論、ここまで設備の整った吸茎設備が整っている学校は数少ない。実際には、一般教室に、普通の椅子を置き、
     そこに座った上級生に対し、椅子の前に跪いた下級生が吸茎するのが、一般的である。ただ正しい吸茎指導を考慮
     するならば、学校ごとに適切な吸茎設備の確保が重要であろう)

 

 

 

 

 

 

 

 

  優しくシンジはトウジの陰茎に触れた。そしてまず、トウジがすぐに出してしまわないように、レザー製のコックニッ
パーでトウジの陰茎を拘束した。しかし、初めての吸茎ということもあり、緊張のためか、トウジの陰茎は、コックニッ
パーをつけられても、まだ力無くうなだれている。亀頭もまだ萎んでいた。

 

 

        『無理ないや、トウジは初めてなんだから』

 

 

 そう思いシンジは、臆病な小動物を素手で捕らえるような細心さで、トウジの亀頭を両手の手のひらで包み込んだ。
そして、紅を引いた唇でやさしく、尿道口にキスをする。
 
 さらにそのまま、唇を放さず、すぼめた口先から、舌先を尿道口に這わせていく。

 

 するとトウジのそこは、みるまに力を漲らせ、カリ首がシンジの手のひらの中で逞しい成長をみせる。
陰茎も太さと長さを増し、縮こまっていた陰嚢も伸びやかに垂れ下がっていった。
 

 

 見る間にそそり勃ってゆく、トウジの肉柱に満足し、シンジは唇を放す。

 

 そして、その亀頭に残る自分の唇と同じかたちをしたキスマークが、自分の唇の紅と同じ色をしているのをみると、
満足そうに微笑んだ。

 

 

 てらてらと光る亀頭に残るキスマークの中心からは、一つ目がシンジを睨んでいる。

 

 

 シンジは、今度は、左手を太幹に伸ばした。若いせいか、まだ静脈は浮いていないが、黒のコックニッパーを弾き飛ば
さんがごときに、逞しく反り返っている。
 それに比べると、そこに絡み付くか細いシンジの指は、あまりに繊細で、可憐とさえいえた。
さらに添えられたシンジの手のひらに、その剛直の熱さを余すこと無く伝わってくる。

 

 そんな間も、シンジの右手も休むことなく、トウジの内股を、焦らすように柔らかくなでさすっていた。もう、それだけで、
トウジの内股の筋肉は突っ張り、足の親指が反り返える。

 

 シンジはローションを取ると、右手で左手の親指と人差し指に塗り付け、その二本の指で輪を作ると、亀頭冠の下で、
ゆくっりとあやすように回転させた。右手もに人差し指と中指の先にローションを塗り、トウジの後ろのすぼまりの周辺を、
円を描くように揉み解し、親指ではトウジの陰嚢に優しくタッチする。

 

 

 トウジの息が荒くなってきたとみると、シンジは、トウジの分身に口を近づけた。ピンク色のかわいい舌をだし、へそに
届かんばかりにそりかえったトウジの肉棒に、ゆっくりと寄せてゆく。
 亀頭の裏すじをいじめるように、舌先で何度もつつき、そしておまけとばかりに先端部分で、尿道口まで舐めあげる。
左手の親指と人差し指も、先ほどまでの、ただの回転運動に加えて、さらに陰茎部分を上下にしごきはじめた。
 また右手の人差し指も、いつのまにかトウジの菊のすぼまりにに1寸ほどさしこまれ、回転させつつ指の腹で優しく
マッサージを施す。さらに舌先が今度は尿道口に差し込まれるのと同時に、その人差し指の第一関節まで挿入される。

 

 しかし、よく動くシンジの舌が、トウジの亀頭を嘗め回しはじめると、指は追いすがるように動くトウジの腰の動きを
裏切るように、引き抜かれる。
 すこし口を開いたトウジの菊門から、シンジの指までローションでできた糸が、切れることなく繋ぎ、美しい輝きを保つ。
そしてシンジは、右手をそのままなぞりあげ、トウジの陰嚢をやさしく包んだ。
 手のひらで、そっと大切に包み込み、そしてそのまま陰嚢をやわやわと揉み解す。
左手も、いつのまにか手のひら全体で肉茎を包み、親指で亀頭裏の縫い目を責めながら、上下動を繰り替えしていた。

 

 

 ふっと、シンジが舌をトウジのものから、離した。
そして唇をゆっくりと嘗め回す。紅潮した頬に、一筋、汗が滴り落ちる。
さらに、額にかかった前髪をかきあげ、熱にうかされたように、唇を再び近づける。

 

 ほんの少しだけ開かれた唇は、まるでキスでもするかのように、トウジの亀頭に触れ、そして今度は、そのまま止まる
こともなく、ゆるゆるとトウジの肉柱を飲み込んでいく。
喉内に、いったんトウジの亀頭をおさめると、こんどは舌は大胆に動き始め、トウジの亀頭を前後左右から責め立てた。
左手と、右手は、それぞれの場所を変えず、しかし、今度は、その愛撫は荒々しさを増していく。

 

 するとトウジの体が、吸茎椅子の上で、小刻みに震えるが、コックニッパーは、安易な放出を許すことはない。

 

 シンジの唇がトウジの亀頭冠を捕らえ妖しい圧迫を加え、その上、舌の動きはそのままに、今度はシンジの喉の奥へと、
トウジのものを吸い上げようとする力が加わる。唇が亀頭を舐めあげるように動き、そして先端のみを加えると、また
一気に亀頭全体をシンジはくわえ込んだ。

 

 
 5、6度、そんな動作が繰り返されただろうか、シンジはトウジの亀頭をようやく開放すると、今度は、方向を変え、肉茎に
横からむしゃぶりつく。

 

 

 そうかと思うと、さらにトウジの陰嚢一つ一つを、しゃぶり上げ、さらに口に含んでは嘗め回す。じっくりと一つ一つしわが
伸びるほど、シンジが味わったあと、ようやくそこは、シンジの愛撫から開放された。
 
 だがシンジの舌の動きは止まらず、さらに会陰部分をくすぐったあと、そしてもっと下、トウジの菊門まで到達する。
シンジの唇を、微妙な場所に感じたトウジが、身体を震わせるが、シンジはまだ許さず、両手でトウジの臀部を押し開き、
いきなり陰部にキスの雨を降らす。

 

 そして背後のすぼまりを唇でとらえるやいなや、舌先を尖らせて、一気にトウジの内部への進入を試みた。
最初の試みこそ、固くしまったとじまりに、シンジの唇は撥ね付けられたが、その執拗な、そいて繊細な愛撫に、何時しか菊門が
ほぐれ、シンジの舌は一気に進入を果たす。
そしてシンジが存分にトウジの直腸の味を堪能したあとに、ようやく舌は引き抜かれた。

 

 もはや息も絶え絶えな、トウジ、そして限界まで張り詰めた肉柱を満足げに見やるとシンジは、ようやくトウジを拘束していた、
コックニッパーを外す。
しかし代わりにシンジの左手が、トウジの肉柱を掴み精管をふさぎ、またも絶頂を許さない。

 

 そして、シンジは、充分にほぐした菊門に、右手の中指が付け根まで差し込んで、直腸から前立腺を刺激する。

 

 もはや痙攣しかできないトウジを見て、シンジはこれで最後とばかりに一気にトウジのものを喉の奥まで飲み込んだ。

 

 

 

                                 これぞディーブスロートの妙技。

 

 

 

 シンジが左手を離し、閉じていた精管を開放すると、なんでたまろうか、トウジは極限まで追い込まれていた初精をシンジの
喉にぶちまけた。

 

 

                                   だが、シンジはまだ許さない。

 

 

 

両手のひらで陰嚢を圧迫しつつ、陰茎をなぞりあげ、トウジの最後の一適まで余さず吸い上げる。

 

 

 

       ずずずずず・・・・・・

 

 

 

 あたかもからっぽのコップを、ストローで吸い上げるような音がしたかと思うと、絶頂の果てにトウジは意識を失った。

 

 

 

全身に汗をしたたらせ、身体を紅潮させたまま気を失ったトウジを見つめ、シンジは気遣うかのような視線を向け、手のひらで
トウジの汗を拭きとり、優しい顔をしてみせた。

 

 

 

 

「トウジくん、初精、確かに受け取ったよ」

 

そういって微笑んだシンジの唇のはじから、一筋、白いものが流れ落ちていった。

 

 

(続けようと思えば、続きます・・)

 

 


O.Lです。なにかとり返しのつかない作品を書いてしまったようですが、どうでしょうか?
実は、非常に、この作品にはコストがかかっております。
取材費・教材費込みで6桁ほどの金額が投資されています。心してご覧になってください。
また念のため、SSでどのような作品を書こうとも、作者の趣味・嗜好等には一切関係がない
という、当然の事実を確認して、筆を置かせていただきます。

 

PS.ドイツから来た、元気印の惣流くんと、内気な文学少年、綾波くんが活躍する続編が
      読みたいという特殊な趣味を持つ人は、レッツメール!!(いねーだろうな)
       

 

 


O.Lさんのメールアドレスはここ
hs17@mue.biglobe.ne.jp


中昭のコメント(感想として・・・)
  O.Lさんに頂きました。

なしくずしにきゃらこめ
T氏    「・・・・・委員長に顔向けでけん」
永遠の少年S「なんで?」
T氏    「・・・・・男にイカされるなんて男のする事やない」
ミセスH  「女の人だったらいいの?」
T氏    「当たり前や・・・・・・・・誰が呼んだんや」
元祖天然少女「私ぃー」
T氏    「いいんちょ・・・誤解や」
ミセスH  「誤解も六回もないわ!!
       碇君お願い」
永遠の少年S「・・・なにが?」
ミセスH  「やっちゃって」
永遠の少年S「・・・な・・なにを?」
元祖天然少女「お義父さまぁー。はい、紅」

T氏    「いあややーー!!」
永遠の少年S「いやーーーー!!」

美少女M  「放っておいていいの?」

ミセスA  「シンジのやつ最近オイタが過ぎるからね。丁度いいオシオキでしょ」
ミセスR  「コクコク」

美少女M  「でも・・・いいの?」

ミセスA  「なにが?」

美少女M  「間接キス」

ミセスA  「・・シンジとキスすると」
ミセスR  「じゃーじのピー・・・と」

ミセスA  「きゃーーーすとっぷすとっぷ」
ミセスR  「煮沸消毒」

T氏    「あちゃーー!!」
永遠の少年S「あああああ!!」






  みなさん、是非O.Lさんに感想を書いて下さい。


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