明日香 −REGENERATION−

                     by ZUMI


第一章
−ことのはじまり−


 ベッドから起き出したあたしは洗面所へ行く。
 顔を洗って鏡に映る自分の顔を見つめる。
 自慢の蒼い瞳があたしを見返す。充血はないわよね?
 肌につやはあるわよね?
 よし。今日も調子がいい。
 さっとシャワーを浴びて、と。
 その前に、お薬を一粒。
 部屋に戻って手早く着替え。やっぱりお気に入りの下着にしよっと。
 明るいブラウンの髪をまとめ、赤い髪留めをする。あたしの宝物。

 ダイニングで朝食の用意をしていたママと挨拶する。
 今朝はママも機嫌がいい。ゆうべはパパが珍しく早く帰ってきたし。
 明るいブラウンの髪の毛も蒼い瞳もママにもらったものなの。
 作りかけのサラダをテーブルの上に並べ、トーストを一口かじる。
 トーストを口にくわえたままお弁当を作る。

「明日香ちゃん、お行儀悪いわよ」
「ひょうがはいひゃひゃい。ひかんはいひ」
 とりあえず、スクランブルエッグとベーコン焼いて、と。

 時計を睨みながら食事を済ませ、急いで玄関へ向かう。
「いってきまあす」
「毎日熱心ねえ」
「そんなんじゃないの!あのバカ一人で起きてきたためしがないんだから」
 つい大声になってしまう。
 やっぱりちょびっとやましいところはあるから。
「はいはい。いってらっしゃい」
 ママの声を背中に玄関を出る。

 隣家のインターホンを押し、挨拶する。
「おはようございます」
「おはよう。明日香ちゃん」
 真嗣のお母さんがディスプレイから挨拶を返してくれる。
 あたしのお気に入りの女性。美人だけど気取らない人。

 玄関に入り、ダイニング脇の廊下を抜けていつもの部屋へ。
 ドアを開けると、予想通りこいつはまだ夢の中。
 あたしはそのままベッドに近付く。

 真嗣はあたしに気がつかない。
 あたしは寝顔をちょっとのぞきこむ。その寝顔はやっぱりお母さん似。
 男の子にしてはかわいすぎる寝顔。もう高校生だっていうのに、ちっとも変わらない。

「真嗣、起きなさい」
 最初はやさし〜く。
「むにゃ。あと五分」

 このバカ。
「なに言ってんの!?さっさと起きなさい!」

 あたしは布団を思い切りひっぺがす。

「な、なにすんだよ。なんだ、明日香か」
 真嗣は寝ぼけたまま抗議の声を上げる。
「なんだとはなによ!せっかく起こしに来てやってるのに」

 怒ったふりをして、あたしは叫ぶ。
けど、あたしの視線はある一点に注がれてる。
「うふ。今日も元気ね…」
 あたしは真嗣のいきり立ったものに手を伸ばす。

「あ。ちょっと、明日香」
 真嗣はあわてたような声を出す。
 あたしは気にせずにそれを手に包む。
「だめだよ、明日香。こんな時に」
「大丈夫。まだ時間はあるわ」

 あたしは真嗣のモノをこすり上げる。
 それはびくびくいってもっと固くなってく。

 あたしは真嗣のパジャマのズボンを下ろし、ついでにブリーフも。

「あむっ…」
 あたしはそれを口に含む。
 大きくて、暖かくて、弾力あるもの。
 あたしの大好きな、真嗣の…

 指と舌を使ってしごき上げる。
 もうこれはあたしの口の中いっぱいになってる。

「あ、明日香。だめだよ、それ以上したら…」
 真嗣が懇願する。でも、あたしは止めてあげない。
 上目遣いに真嗣の表情をさぐると、困ったような嬉しそうな顔をしてる。

 あたしはのどの奥まで使って思い切り深くくわえ込む。まだちょっと苦しいけど、これをしてあげると真嗣はすごく喜ぶの。
「うわっ」
 真嗣は目をつぶってあたしの頭をつかみ、腰をつきだしてくる。
「うっ、うげえっ!」
 おかげで完全にのどの奥に入ってしまい、あたしは苦しさに身もだえする。
「うっ、げほっげほっ…」

 やっとの思いで口から真嗣を抜き出し、あたしは涙を流して苦しがる。
「だ、だいじょうぶ?明日香」
 あたしはやっとの思いで吐き気をこらえてる。
「ご、ごめん。つい、あんまりよくって…」
 真嗣はあたしの背中をさすってくれる。
 背中から広がる安心感と安堵感。

「大丈夫よ」
 あたしは真嗣を睨む。
「でも、もう少しで吐いちゃうとこだったじゃない!やめてよね、こういうの」
「ご、ごめん…」
 ちょっとおびえた顔。

 あたしは笑いかける。
「まあ、あたしがはじめたことだし」
「う、うん」
「おわびに、ね?」
 あたしは目を閉じる。
「うん」

 真嗣の両手があたしの肩を抱く。あたしの胸が高鳴る。
 真嗣の唇があたしの唇に触れる。
 最初はおはようのキス。
 次は恋人のキス。
 そして情熱のキス。

 舌をからめ合ってあたしの呼吸が荒くなる。真嗣の呼吸も荒くなる。
 あたしの腰に火がついたように熱くなってくる。

「明日香…」
 唇を離した真嗣が耳元でささやく。
 あたしは体中がぞくぞくっとなる。
「真嗣…」
 真嗣があたしを押し倒す。そっと。でも、断固たる決意のこもった腕で。
 あたしは素直にされるまま。

 真嗣があたしの胸を触る。
 真嗣の好きな胸。
 あたしの自慢の胸。
 真嗣の指がブラウスの上からあたしの胸をなぞっていく。
 いたわるような、焦らすような、なぶるような指の動き。

「あっ…」
 思わず漏れてしまう声。
 あたしの目の前に真嗣の顔。
 嬉しそうな、それでいてなぜか真剣な顔。

「お願い。直接触って」
 あたしは真嗣に懇願する。
 今は従順なあたし。真嗣の腕の中でだけ、かわいくなれる。

 真嗣の指があたしのブラウスのボタンにかかる。
 ひとつひとつボタンを外していく繊細な指。男の子にしては華奢な、あたしの好きな指。
 ボタンを外し終わった真嗣はあたしのブラウスを脱がそうとする。

「待って。自分で脱ぐから」
 あたしはブラウスが皺にならないよう、手早くたたむ。
 真嗣は待ちきれないようにあたしのブラに包まれた胸に手を伸ばす。
「明日香…」

 真嗣は素早くブラのホックを外す。
 こぼれ出る二つの膨らみ。
 真嗣の好きな二つの隆起。
 あたしの自慢のボリュームのある形のいい胸。

 真嗣はその一つに口を寄せる。
「あん…、真嗣」
 乳首を吸われ、舌でなめられて、あたしは声を上げる。
「あっ……あん…」
 あたしの腰に痺れるような快感が広がる。
 あたしのあそこがじんじんしてくるのがわかる。

 あたしは真嗣の頭を抱きかかえ、目を閉じる。
 真嗣はあたしの上に覆い被さって胸を揉みしだく。
 あたしの股間に真嗣のモノがぶつかる。そこから広がる快感。
 あたしはもう我慢の限界。

「ねえ、ちょっとだけ…」
 あたしは真嗣におねだりする。
 あたしの胸を吸っていた真嗣が顔を上げる。
「でも、時間ないよ」
「ちょっとでいいから、ねえ…」
「うん」

 真嗣はあたしの股間に手を伸ばす。
「待って…」
 あたしは急いでスカートも脱ぐ。皺になったら大変。
 真嗣はスカートをサイドテーブルにていねいに掛けてくれる。
 あたしはパンティとソックスだけの姿。

 真嗣がもう一度あたしの脇に来る。
 右手であたしの胸を揉みながら、左手が下半身に延ばしてくる。
 あたしの胸に口付けながらいたずらっぽく笑う。
「もうここ、ぐしょぐしょだよ」
「いやん…、バカ…」

 真嗣は手を伸ばしてあたしのパンティを脱がそうとする。
 あたしはおしりを持ち上げて脱がせ易いように協力する。

 真嗣の指があたしのあそこに触れる。
 最初は優しく。
 そして十分揉みほぐしてから中へ。
「ああん…」
 あたしの身体を快感が突き抜ける。
 真嗣は指を動かしてあたしの中に刺激を与える。
 あたしはもう無我夢中。
 真嗣の指がクリトリスを刺激する。
 電流が流れるような快感に、あたしは身体をびくつかせる。

「いや…。感じ過ぎちゃう」
「じゃ、そろそろいい?」
 あたしは小さくうなずく。

 真嗣はあたしの足を抱き抱えると、膝を立てるようにして広げる。
 やっぱりちょっと恥ずかしい。
 あたしは指を咬んで顔をそむける。

「かわいいよ、明日香」
 真嗣が耳元で囁く。
 あたしは真嗣の首に両手を回す。

「じゃ、いくよ」
 真嗣のモノがあたしの中に入ってくる。
 ちょっと痛いけど、それに勝る満足感と充足感。

「うっ、うっ…」
「だいじょうぶ?明日香」
「うん。だいじょうぶ。気持ちいいから」
 真嗣のおなかがあたしのおなかに当たる。奥まで入ったのね。

「明日香の中、あったかい」
 あたしは真嗣の背中に手を回す。
 真嗣の胸があたしの胸を押しつぶすようにのしかかる。
 でも、気持ちいい。

 真嗣はゆっくりと腰を動かし始める。
「うっ…、あっ…あん…」
 あたしの口から意志とは関係なしに声が漏れる。
 まずいまずい。あんまり大声を出したらおばさまに気付かれちゃう。

 真嗣の腰使いがだんだん激しくなる。
 それにつれてあたしの快感も急激に増してくる。

「あん…あん…あん…」
 あたしはもう無我夢中。

 急に真嗣が動きを止める。どうしたの?もういきそうなの?
「明日香、上になって」
 なんだ。そういうこと。

 あたしと真嗣は身体を入れ替える。
 これは真嗣の好きなポーズ。
 あたしの表情が良く見えるから、それに胸が触れるからいいんですって。
 あたしも真嗣が強く感じられるから、わりと好き。

 真嗣はあたしの腰を押さえると、下から突き上げてくる。
 あたしは頭のてっぺんまで届くような快感に襲われる。
「あっ…あん…あん…」

「あん…。真嗣、好きよ。好き、好き…」
「明日香…」
 ねえ。
 あたし、かわいい?
 あたし、きれい?
 あたしのこと、……好き?

「明日香ぁ、もう…」
 いきそうなの?いきそうなのね。
 あたしももう限界。
「だいじょうぶよ。中でいって…」

「うっ!」
「あっ!あああ…」
 熱いものが入ってくる。
 真嗣の命の源が。
 あたしの頭の中は一瞬真っ白になる。

 あたしは真嗣の胸に顔をうずめて余韻にひたる。
 真嗣はやさしくあたしの髪を撫でてくれる。
 だんだん真嗣のモノが小さくなっていく。
 幸福のひととき。
 …でも。

「いけない!もうこんな時間」
「ほんとだ…」
 あたしは真嗣から離れると急いで服を身につける。
 もうちょっと余韻のある終わり方をしたいわね。ま、しょうがないか。

 真嗣を洗面所へ追いやると、急いで身だしなみをチェックする。
 とりあえず、オーケー。でも、ちょっと顔が赤いかな。
 リボンを結んでいると真嗣が帰ってきた。
「ほら、もう。早く着替えして」
「わかってるよ」
 ぶつぶつ言いながらも真嗣も着替えする。

「ほら、早くしないと遅刻よ」
「う、うん」
 あたしは真嗣を廊下に押し出す。
「それじゃ、行ってまいります、おばさま」
「い、いってきます…」
「いってらっしゃい」
「おじさま、行ってまいります」
「ああ、おはよう。明日香くん」
 新聞を広げたままの真嗣のおとうさまが返事をくれる。
 あご髭がちょっとワイルドなおじさま。

「さ、行くわよ」
 あたしと真嗣は玄関を出る。
「ほら、あなたも早く支度して下さい」
「ああ、わかってるよ、唯…」
 おばさまとおじさまの会話がちょっと聞こえて、あたしはくすっと笑う。
 仲、いいのね。

 あたしと真嗣はエレベータを出るとエントランスを突っ切ってダッシュする。
 マンションの前の坂道を駆け下り、学校へと急ぐ。
 今日も暑くなりそう。


     ・・・ to be continued


どーも、ZUMIです。
これは去年の夏の映画を見て、そのショックから立ち直るために書いたお話しです。
ですので、ただのLASではない・・・。
どうぞ、おしまいまで楽しんでいただけたらと思います。

この度、HolyBeastさんに掲載していただくにあたり、一部改定いたしました。


ZUMIさんのメールアドレスはここ
zumi@ma.neweb.ne.jp
ZUMIさんのホームページはここ
Lovely Angels


中昭のコメント(感想として・・・)

  ZUMIさんより頂きました。


  朝から・・・う、うらうやましくなんかないやいっ
  >あたしはのどの奥まで使って思い切り深くくわえ込む。
  でぃーぷ・・・愛し合ってるのですな
  >その前に、お薬を一粒。
  ちゃんと家族計画をしてるですな。良いです
  シンジは全然そんな事気にしない感じがしますけど。

一発きゃらこめ
ゲンちゃん 「ユイ」
わかおくさま「なんですか、支度はできたんですか?」
ゲンちゃん 「何故、毎朝地震が起こるのだろうな」
わかおくさま「はい?あら、ほこりですか」
ゲンちゃん 「天井から落ちてきた。毎朝落ちてくる」
わかおくさま「・・・ふふ。毎朝ですか?休日は落ちてこないんじゃありません?」
ゲンちゃん 「そう言えばそうだな・・・いや休日でも時々落ちてくるぞ」
わかおくさま「真嗣もデートの日くらい一人で起きれればいいんですけど」
ゲンちゃん 「?」
わかおくさま「明日香ちゃんは、しっかりしてるから心配いりませんわ。
       もし失敗したとしてもお嫁さんに来てもらえばいい事ですし」
ゲンちゃん 「ユイ、私は地震の話をしているのだが」
わかおくさま「あら、私もですわよ」

  みなさん、是非ZUMIさんに感想を書いて下さい。






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