明日香 −REGENERATION−

                     by ZUMI


第四話
−これでいいのよ!− Part B


 放課後、あたしは屋上でスケッチブックを広げていた。
 もしも、もう一度あの幻が現れるなら、今度こそはっきり見届ける覚悟だった。
 夕陽に染まる高層ビル街。
 ようやく涼しい風が吹き始めた時間。

「明日香…」
「澪?」

 後ろから声をかけてきたのは澪だった。
「ごめん。じゃましちゃったかな」
「いいわよ。なに?」
「あ、別に用ってわけじゃないの」
「そう」
「ね。ここで見てていい?」
「いいけど、面白くないわよ」
「いいの」

 澪はだまってあたしの手元を見てる。
「いいなあ、明日香は絵が描けて」
「澪だってバイオリンが弾けるじゃない?しかも真嗣と同じ部活だもんね」
「そんなこと言っても、音楽は残らないもの」
「だからいいんじゃない?残らないからこそ永遠なのよ」
「よくわかんない」

「明日香、じょうずね」
「ありがと」
「これ、展示会に出すんでしょ?」
「そうね。そろそろシーズンだし。
澪だって演奏会もうすぐじゃない?練習はいいの?」
「いいの。今日はお休み」

「ねえ、明日香」
「なに?」
「わたし、明日香の夢を見たわ」
「そう?」
「赤いおっきなロボットに乗ってた」
「!」
「それで、あたしもロボットに乗るの」
「青いやつね」
「どうして知ってるの?」
「あたしも同じ夢、見たのよ」
「え?」

「あたしだけじゃないわ。真嗣も同じ夢見てる」
「明日香、それって」
「ひょっとして、前世の記憶ってやつかもね」
「でも…」
「でも、現実にはどこににもそんなものないでしょ?」
「うん」

「あたしはここで生きるわ。
そりゃ、今だってけっこうつらいけど。
どこだって生きるのはつらいのよ。
だから、あたしはここでがんばる」
「明日香は強いのね」
「…強くなんかないわ。
でも、負けたくないの」

「わたし、明日香、好きよ」
「澪?」
「あ、だから、そう言う意味じゃなくて…」
 見ると澪は頬を染めていた。
 それは夕陽の照り返しだけじゃなかった。
「明日香のそういう前向きのところ、すてきだから」
「ありがと」
 あたしは微笑みを返した。

********

「ほんと言うとね」
 階段を降りながら澪が口を開いた。
「わたし、すごく不安だったの」
「澪?」
「でも、もう大丈夫。みんないっしょだってわかったから」
「そう?」
「だって、明日香といっしょだもん。…碇君も」
「真嗣は、わたさないわよ」
「まだチャンスはあるわ」
「れ〜い〜?」
「あははははっ」
 澪は階段を先に駆け下りていった。
 あたしは一つ首を振り。
「ま、それならそれでいいけど。あんたには絶対負けないから」

「惣流さん、ちょっと」
「はい?」
 あたしを呼び止めたのはあたしたちの担任だった。
「ウチのに会ったんだって?」
「え?ええ」
 なにかな。別にまずいことはしてないわよね?
「廊下で立ち話でもないから、ちょっと来てくれるかしら」
「はい」
 連れて行かれたのは生徒指導室。
 やっぱ、こういうところは苦手だなあ。
「ごめんねえ。こんな部屋しかなくて。ほんとは応接室にでもすればいいんだけど。ちょっちね」
「あ、いえ」
「それにここでなら教師と生徒が話してても自然でしょ?」
「はい。まあ」
「ウチのが気にしてたわ。明日香が悩んでるって」
「え?」
「だいたいの事情は聞いたけど、なんなのよお、あたしにも相談してよ」
「だって、美里先生には」
「関係なくはないわよね?」
「え?」
「あたしもあなた達の夢よく見るもの。それもただの学生じゃなくて、巨大ロボットのパイロット」
「先生?」
「そこでは、あたしは教師なんかじゃなくて軍人なのよ。それもあなたたちを指揮する」
「え?」
「なに、ぽかんとしてるのよ?」
「あ、いえ」
 あたしの頭は混乱しまくっていた。そういえば…。
「そう。そうだったかも…」
「やっぱりね。
ウチのに言われたとき、あたしもはっとしたもん。
ウチのはなんにも言わないけど、何か知ってるみたいだし」
「加持先生が?」
「推測だけどね。
もしかしたら、ウチのも本当はわからないのかもしれないけど」
「はあ」
「で?どうなの?律子に相談するとかする?」
 律子って、赤木先生よね。
「あ、いいんです。
もう、だいじょうぶですから」
「そう?」
 あたしはお辞儀をして部屋を出た。
 これ以上、思い煩うのはいやだった。

 帰ろうと思いながら教室に入ると、澪と話している真嗣の姿が目に入った。
 あたしの胸はちょっとずきっとなった。
「あ、明日香」
「なんだったの?美里先生」
「たいしたことじゃないわ。それよりなによ、二人して。いい雰囲気じゃないの」
「明日香を待ってたのさ」
 あたしの牽制にも真嗣は動じた風はなかった。
 うれしいような、ちょっと残念なような。

「綾波とも話してたんだ」
 校庭を校門に向かいながら真嗣が言う。
「もしかしたら、僕たちは前世の記憶を共有してるのかもって」
「そう…」
「その記憶がなにかのきっかけで浮かび出てきたんだろうな」
「ふーん」
「明日香、こんな話嫌いかな?」
「好きじゃないわ」

「あたしはここにいるもの。この世界があたしの世界だもの。
真嗣がいて、澪がいて。美里や加持さんがいて。
そういうここが好きだもの」
「明日香」
「澪。そうじゃない?」
「そうね。わたしもここがいいわ。
もし、他の世界があっても、そこへ行こうとは思わないわ」
「でしょ?」

 夕陽が沈みつつあるのか、あたりは急速に暗くなりつつある。
 道の向こうの町並みの上に丸い月が出ている。
「満月」
 澪がつぶやいた。
「なんか赤い月だね」
「そうかしら?」
「あそこにあれがいるのね…」
「えっ!?」
「!?」

「ちょっとお!なによ、それ!?」
「綾波?」
「…」
「澪!?」
「…」
 澪は黙ったまま。
「…はっ!…わたし?」
 澪はぽかんとした顔をしていた。
「わたし、何か言った?」
「もう!しっかりしてよ」
「綾波?」

 澪はいきなり真嗣に抱きついた。
「こわい…、碇君」
「あ、綾波?」
 ちょっと、ちょっとお!
 どさくさに紛れて真嗣にくっつかないでよ。って、そんな場合じゃないわね。

「だいじょうぶだよ、綾波。だいじょうぶ。なんにも心配することはないよ」
 真嗣は澪の肩を抱くと、ゆっくり押し離した。
「碇君?」
「真嗣?」

 真嗣の表情はいつになく平静だった。それでいて自信に溢れた顔。
「どうして、わかるの?」
「…ん。わかるから、わかるとしか」
「そんな気休め言わないでよお」
「明日香?」
 あたしは真嗣の背中に抱きついた。
「あたしだって怖いよお。
どうしてあんただけそんなに自信たっぷりなのよお?」
「明日香」
「なによお」
「だいじょうぶだよ」

 あたしたちはそのまま動かなかった。
 はたから見たら三角関係のもつれた修羅場だろうなあ、などどバカなことを考えた。

「明日香」
「…なに?」
「綾波」
「…なに?碇君」
「僕を信じてよ」

*********

 あたしは自室のベッドの中で天井を見上げていた。
 疲れているのに、神経がたかぶっているのか、目が冴えて眠れなかった。

「よいしょっと」
 あたしはベッドから起きあがると、窓際へ歩いた。
 カーテンが薄明るくなっている。
 引き開けると中天に明るく輝く満月が見えた。

 あたしは窓を開けるとベランダへ出た。
 さすがに夜風は少し涼しい。
 あたしは吸い寄せられるように満月に目をやった。
 信じられないほど明るい月。
 魂の奥まで差し込むような月の光。
 あたしは思わずぶるっと身震いして、両手で身体を抱きしめた。
 いやだ、この月、少し変。

 隣のベランダから何か物音がした。
 仕切壁があるので隣の様子は伺えない。
「真嗣?」
 あたしの口から思いもしない言葉が出た。
「明日香?」
 真嗣の声。どうしよう?ほんとに真嗣だった。
「眠れないの?」
「うん。なんか目が冴えちゃって」
「そう」
「すごい月だね」
「そうね」

 あたしたちはしばらく黙ったままだった。
 あたしは見るともなく月を見ていた。
 雲が張り出してきて月が翳った。
「月、かくれちゃったわね」
「そうだね。でもすぐにまた出てくるよ」

「…そう。なくなったように見えても、それは形を変えただけ」
「澪!?」
「綾波!?」
 それは間違いなく澪の声だった。
「どこ!?どこにいるの?」
 あたしは必死で辺りを見回した。
 いったい、いつ澪がやってきたのだろう?
 どうやってここに入ったのだろう?
 あたしは訳がわからなかった。

「…わたしはここよ」
 あたしは声のしたほうに目を向け、暗がりから澪が現れるのを認めた。
「澪!?どうしてここに?」
「…わからない」
「明日香!?綾波がそこにいるの?」
「…えっ!?そ、そうよ!」
 あたしは信じられないようなものを見る思いで澪を見た。
 澪は昼間の制服を着たままの姿だった。
「遊びにきてたの?」
「そ、そうなの」
 いきなり現れたなんて言ったって、信じてもらえそうにないし。
 それに今夜の澪は不気味すぎた。
 外見はいつもの澪なのに感情というものを全く感じさせない表情。
 それに月の光で妖しく光る赤い瞳。

 澪なのに澪じゃない。
 これはあたしの知ってる澪じゃない。
 それは天啓のようにあたしの脳裏に閃いた考えだった。
「…あなたは誰?」
 あたしは小声で訊ねた。
 もちろん、真嗣に聞こえることを恐れたから。

「…わたしはレイよ」
「ほんとに?」
「わたしは一人だけしかいないわ」
「…」
 それでも、あたしは受け入れがたいものを感じていた。
「あなたはあたしの知ってる澪じゃない…」

「…そう。澪というのはたくさんいるの」
「は?」
「…みんなそうなの。明日香も、碇君も」
「何言ってるの?」

 澪はだまってあたしに近付いてきた。
 あたしは思わず後ずさった。
「…逃げないで」
 澪は手をあたしに伸ばしてきた。
「そ、そんなこと言ったって。あんた怖いわよ」
「…そう。怖いの?」
「そ、そうよ」
「明日香、どうしたの?綾波?」
「…碇君」

「ちょ、ちょっとどうする気?」
 澪はあたしの前を通り過ぎると仕切壁の前に立った。
 そして少し思案しているようだったが、手すりを乗り越えようとした。
「あ、危ないわよ!やめなさいよ」
 澪は手すりをふわりと乗り越えると、向こう側に立った。
 立った、って。向こう側には何もないじゃないの!?
「うそ!?」

 澪はそのまますうっと少し遠ざかった。
「うわっ!?綾波?」
 真嗣が驚愕する声がする。
 澪はちょうど仕切壁の外側、あたしと慎嗣の中間あたりに中空に浮かんでいた。

「この世界はあなたたちに世界」
「え?」
「あなた達の望みを叶えた世界」
「ど、どういうこと?」
「世界は一度滅びたの。見て…」
 澪は手を背後に振った。

 あたしは目を疑った。
 そこには荒野しかなかった。
 いつもなら遙かに聳える高層ビル群の明かりがいくつも見えるはずなのに。
 ぽっかりと開いた巨大な暗い穴が視界のほとんどを覆っていた。
 水でも溜まっているのか、底のほうが月光を反射して光っていた。
 人工の明かりはどこにも見えなかった。

「うそ…」
 あたしは口を覆った。
「嘘ではないわ。ここは一度滅んだ世界。
 あなた達を残して全て死に絶えた世界。
 そして、あなた達が死を選んだ世界」
 あたしは食い入るように眼前の光景を見つめていた。

 そうよ。
 あの水辺よ。
 たった二人生き残ったあたしと慎嗣が、全てを語り合ってから死を選んだ世界。
 その時、二人して誓ったの。
 今度生まれる時はもっと住み良い世界がいいねと言いながら、お互いの命を絶った世界。

「澪?」
 あたしはおそるおそる訊ねた。
「ここはあの世界なの?」
「いいえ。これは幻。月の光が見せている幻」
「これが幻なの?」
「そう。明日香が生きている世界が、あなた達の現実」
 澪の瞳はあたしを見ているようで、何も見てないようだった。
 赤く光る瞳。

「僕たちは幻想の中で生きてるのか?」
 真嗣の声。あたしの心を揺すぶる。
「いいえ。これも一つの現実。
碇君の望んだ現実」
「こ、この世界は僕が作ったての?」
「そう。碇君と明日香が作ったの」
「綾波は、綾波はどうなんだよ?」
「…あたしは、もういいの」
「綾波?」
「この世界を壊さないで。
さよなら…」
「待って!綾波!」
「待ちなさい!澪!」
「…なに?」
「ここにいてよ」
「ここにいなさいよ」
「なぜ?…わたしがいれば、また世界が滅ぶわ」
「そしたら、また作ればいいじゃないか!」
「簡単に滅ぼさせなんかしないわ!」
 澪は小さく笑った。
 でもうれしそうな笑顔だった。

 澪は指を月に差し伸べた。
「見て。
あそこにアダムがいるわ」
 あたしはつられて月を振りあおいだ。
 相変わらずものすごい月の光。

「…そしてこの星がリリス」
 目を戻したとき、澪の姿はどこにもなかった。

**********

「澪!?」
 あたしは自分の声で目が醒めた。
 辺りを見回す。
 自分の部屋よね?
 窓のカーテンの隙間から朝日が射し込んでいる。
「澪、どこ?」
 もちろん、応えるものはなかった。

 キッチンではいつも通りママが朝食の準備をしていた。
「おはよう」
「おはよう、明日香ちゃん。どうしたの?ぼーっとして」
「そう?」
「夜更かししたんでしょ?だめよ、美容の大敵よ」
 あたしはため息をついた。
「してないわよ。夢見が悪かっただけ」
「そう?おべんと、作るんでしょ?」
「うん」
「真嗣君のぶんも作るんでしょ?
まめよねえ。昔のあなたからは信じられないわ」
「いいじゃない」
「いいわよお。
で、いつごろプロポーズしてもらえそう?」
「何言ってるの?あたしたちまだ高校生よ。
ふつうそういうことは母親は言わないものよ」
「いいじゃない。真嗣君が息子になるなんて、さいこーよ。あ、でも…」
「なによ?」
「そうすると唯と身内になるのかー」
「いやなの?」
「うーん」
 ママはおたまで額をたたいている。
 せっかく美人なのにやることは子供みたいね。
「いまいちねー。こまったわー」
「はいはい、じっくり考えてください」
 あたしは着替えに自室に戻ろうとした。
 振り返るとママはまだ考え込んでいた。
 よっぽど真嗣のおかあさまとの間に何があったのか、向こうに聞いてみようかしら。

 いつものように真嗣を起こしに行く。
 なんかもうこれも惰性って感じよね。
 やっぱり若い娘が若い男の部屋に朝から入るのは問題なのかなー、などと考えつつ。
 ま、やることやっちゃってるんだし、恋人なんだからいいわよね。

「ほら、朝よ。起きなさい」
「あ、明日香。あれ?」
 真嗣はぼーっと辺りを見回してる。
「綾波は?」
「いないわよ、澪なんて」
「はあ?」
「はあ、じゃなくて、さっさと起きるの!今日はいつもより遅いんだから」
「わかったよ」
 真嗣は首をひねりながら洗面所へ向かう。

 通学の路上で澪に会った。
「おはよう、綾波」
「おはよう、碇君。
おはよう、明日香」
「お、おはよう」
 あまり時間がないので三人とも駆け足のまま。
 あたしは澪を観察する。
 いつもの澪のようだ。
 透き通る髪と赤い目はいつも通りだけど、明るい声と表情は夕べの澪とは大違い。

「? どうしたの、明日香」
 あたしの視線に気付いた澪が振り向く。
「澪、ゆうべウチに来た?」
「ううん。なんで?」
 澪は本当に不思議そうな顔をした。
「そう。ならいいの」
「三人で話しをする夢を見たよ」
「え?」
「よく憶えてないけど、すごく怖い夢だった」
「あたしも見た」
「明日香?…そう言えば、あたしも見たような…」

 しばらく黙ったまま走る。
 じきに校門が見えてくる。
 あたしは走る速さを思い切り上げる。
「いっちばーん!」
 あたしは先頭切って校門に飛び込む。
「待ってー、明日香」
「なにやってんだよ、明日香」
 二人の声が追いかけてくる。
 あたしは笑いながら振り返る。
 あたしのかけがえのない仲間たちにむかって。


        おしまい



ZUMIのあとがき

えーと。
とりあえずこれでおしまいです。
途中で冗長になったり、説明文的になったり、読みにくくてすいません。

本当はX指定路線を突っ走ろうかと思ったのですが、なんかやっぱりアスカがかわいそうで、自分なりにけりをつけたいと思って途中から路線変更してしまいました。

この物語は悲惨な幼児体験のないシンジとアスカだったらどうなったろう、と思いながら書きました。
設定は学園EVAそのものですが、二人の年齢は3才引き上げてあります。いくらなんでも中学生でX指定はまずいんじゃないかなー、と思ったためです。
それ以外にも、もう少し大人になった二人の恋物語を書いてみたいと思ったせいもあります。
普通の家庭に育ったアスカなら、こんな風になるのかなー、なんて思いながら書きました。(ちょっとエッチすぎるかな?)けっこう楽しかったです。もともときつい性格だけど、ほんとは寂しがりやなんですよね。けど、かなり前向きの性格だと思うのはわたしだけでしょうか。

この物語の中のレイは学園EVAと本編の中間くらいの性格です。ただちょっとミーハー寄りに設定しています。ただ、かなり博愛主義者の性格にしてあります。なんたってあのユイさんの血を引いてるんですから。(どういう意味でしょうか?)

いろいろ謎とか伏線とか張ってありますが、どれも解決していないのですみません。作者の力量不足といえばそれまでです。ひょっとして続編があるのかな。作者にもわかりません。全ては明日香の気分次第です。

この明日香はかなり気まぐれでわがままですが、人を拒絶してはいません。(ちょっと寛容すぎるような…(^^;))むしろレイのほうが変態かも。あわわ。この二人、どうするんですかねー。シンジくんを。ひょっとして3Pかな?うむむ。わたし、3Pの経験ないしなー、ってなに書いてんじゃ。
真嗣君も本編よりよっぽど頼りがいがあります。基本的な性格は変わりませんが、やはりもっと寛容で大人です。男の子の3年間というのはものすごく変化する時期ですから。

この二人これからも苦労するでしょうけど、がんばって生きていって欲しいと思います。って、なんかミサトさんのせりふみたい。

それでは。


あとがきの弐

 このSSはある意味で自分の記念となる作品でした。
 これを書いたのは97年9月。EOEの衝撃からようやく立ち直って、自分なりにけじめをつけたいと思ったからでした。
 それ以前は「MAKOTO」を書きかけて放り出してあったので、はじめて完結まで持ちこんだ最初の作品になったわけです。
 途中にHな描写が多いのですが、これはべつに人に読ませるためではなくて、エヴァンゲリオンという作品自体がもつ性的な雰囲気をもっとはっきり描写したいと思ったからです。
 だから、この作品ではアスカがメインでシンジとレイとのからみだったのですが、他の場合にはミサト×シンジやリツコ×マヤなども考えられたわけです。
 ただ、アスカの扱いがちょっと…、だったのでアスカを補完したい、と大それた理由でこういう内容になりました。
 今にして思うと、「PROGRESS/…」の設定をかなりこの作品から持ってきていることが分かります。
そのときはあまり深く考えなかったのですが。
 ただ、この明日香は私の好きなキャラクターなので、外伝でもう一度登場願いました。
 今後もたまには来てくれるといいなと思ってます。
1998.10.09 ZUMI記


 あとがきの参

 この作品は、当初K-tarowさんのサイト「アスカとシンジの愛の城(笑)」に掲載していただいておりました。
 今回、「愛の城」が閉鎖を決定されたため、引っ越し先を探していましたところ、中昭さんが快く掲載を引き受けてくださいました。
 中昭さん、本当にありがとうございます。
 「HolyBeast」に掲載していただくに当たり、全文を再チェック、加筆修正を行いました。

 ところで、この作品中の明日香ちゃんは、あまりにパワフルで、とうとう続編ができてしまいました。(笑)。
 どうか、「明日香 −REGENERATION− 2」もよろしくお願いします。(ちょっとPR)
1999.04.05 ZUMI記

ZUMIさんのメールアドレスはここ
zumi@ma.neweb.ne.jp
ZUMIさんのホームページはここ
Lovely Angels


中昭のコメント(感想として・・・)

  ZUMIさんより頂きました。



  死ぬことを望んだ世界かーーーつらいわねぇ
  でも、だからいっそう今の世界がかけがいのないものになるんでしょうね。

一発きゃらこめ
ゲンちゃん 「そわそわそわ」
わかおくさま「新聞を読みながら歩くと危ないですわよ」
ゲンちゃん 「ユイ、私に話がないか」
わかおくさま「なんの話です?」
ゲンちゃん 「・・・ないなら良いのだ」
わかおくさま「変な人・・・・それにしても娘が欲しいですわねぇ」
がたん
ゲンちゃん 「むしゅめ」
わかおくさま「はい」
ゲンちゃん 「澪という名前か」
わかおくさま「アナタが考えた名前でしたわね」
ゲンちゃん 「むぅ、すると私の娘か・・・いつの間に・・・いや、浮気をしたと疑っているわけでは
       しかし・・・ならば、何故隠すのだ」
わかおくさま「?
       明日香ちゃんなら可愛がりがいのある娘になってくれるでしょうねぇ。
       真嗣、巧くやりなさいよぉ」

しんじ   「うまくって・・・下手でもないと思うけど・・・明日香もちゃんと喜んでくれてるし」
ゲンちゃん 「明日香くんが娘だと!ユイにも私にも似ていないではないか」

あすか   「・・・おかあさま、疲れませんか」
わかおくさま「時々ね。でも、可愛いでしょ、二人とも」
あすか   「そうですね」

  みなさん、是非ZUMIさんに感想を書いて下さい。




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