Shinji And Good His Fellow Soldiers
Is That Mar−jangg?
(シンジと愉快な戦友達 それって麻雀?)
麻雀は夜にひっそりと打つ物である、と言う。
これは間違いだ。
麻雀は人を堕落させ、金銭感覚を麻痺させると言う。
これも間違いだ。
いいや、合っているかも知れない。
ある種の人たちには−
だが、少なくとも間違っていると言い切れる人々が、此処にはいた。
そう−日暮れ前から麻雀卓を囲み、“金銭でない物”を賭けている一派が−
「ロン!バカシンジ〜 あーりがとね」
嫌がらせプラス、神経逆撫で効果満載のアスカの声が、葛城家の居間に響いたのは、三回目であった。
全自動の麻雀卓を囲んでいるのは、現在四人。
綾波レイ・碇シンジ・伊吹マヤ・惣流アスカラングレー、の面々である。
マヤを覗くメンバーが、既に服を着ていない、すなわち
アスカ=白のパンティーだけ。
シンジ=白のブリーフと、黒いタンクトップ。
レイ=白地に黒の水玉模様が入ったショーツ、それに黒のハイソックス。
と言うのを見ても、単なる麻雀では無いのが判る。
そう、脱衣麻雀だ。
しかも条件付きである。
元々、彼らの中で誰も麻雀など知らなかったのだが、ある日アスカが「漫画喫茶」で、その知識を仕入れてきたのである。
振り込んだ人が脱いでいく、それだけでもアスカの興味を惹いたが、それに加えて、着ている服の枚数が違う場合、その差を躯で埋める、と言う部分で完全にアスカはその気になった。
なお、アスカの脱がせたい相手は、シンジではない。
こう言う事である。
現在のチルドレン達の間には、奇妙な関係が成立していた。
それぞれ気に入った相手がいるのである。
ただし、重なって火花を散らしたりしないのは、相手が違うからだ。
アスカはレイを、レイはシンジを、シンジはアスカを、と言ったところの、とても分かり易い関係である。
だが、シンジがアスカを好きになり、レイがシンジを好きになるのは判るのだが、アスカがレイに好意を寄せる理由は、今ひとつ判らない。
アスカによると、
「レイって一輪だけ咲いた白百合みたいじゃない」
というのだが、そのへんは本人にしか判らないらしく、ネルフ随一を誇るリツコを持ってさえ、
「インプリンティング(刷り込み)じゃないの」
と言わしめている。
共同作戦のためと言うことで、アスカが葛城邸でシンジと同居するようになり、そのまま居着いている。
シンジにとっては幸運この上ないのだが、アスカにしてみれば、殆ど意味はない。
せいぜい便利な“家政夫”がいる、という認識程度だ。
だが、シンジに会いにレイが来るため、シンジのアタックは黙殺している、というのが現状である。
シンジの方は、レイが自分に会いに来る間は、アスカは此処にいると見ているから、レイの熱烈な−人には無感情に見えるらしいが−攻勢は受け流している。
三人とも、意中の相手が一向に振り向かないので、やや業を煮やしてはいるのだが、それを違うところにぶつけると、関係が悪化するのでそれは抑えている。
例えばアスカが、シンジに邪魔だと言って邪険にすると、レイから
「碇君に何をするの」
と限りなく冷たい目で見られるし、シンジがレイに冷たくしようものなら、
「バカシンジの分際で10億年早いのよっ」
と、アスカに何をされるか判らない。
要するに、不安定な関係なのだ−
家主である、葛城ミサトは本日ネルフ詰めになっており、夜まで帰らない。
今回、アスカが協力を要請したリツコのお陰である。
そもそも、誰一人麻雀を知らないのでは、話にならない。
リツコに頼んで全員に催眠学習で、教え込んで貰ったのだ。
現時点で、唯一“服を着ている”マヤだが、彼女を『麻雀マシン64号』に改造したのもリツコである。
完全な麻雀マシンと化し、それ以外には一切反応しないようにしてある。
そうでなければ、別名『ショタマヤ』の異名を持つ、彼女を加える等到底出来ない。
リツコが、怪しく笑って
「この依頼は高く付くわよ」
と言った時、さては怪しい人体実験の被験体に違いない、ここはバカシンジを差し出して、と瞬時に決意したのだが、以外にも、「キャットフード一ヶ月分」と言われ、内心では大いに安堵した。
三人とも意中の相手と、一気に接近できる機会とあって即答で乗ってきた。
無論、「脱衣だけに止まらない」と言う部分が大きく物を言ったのは、言うまでもない。
さて彼らが一番もめたのは、「誰が一番少なく服を着るか」であった。
アスカはレイに、レイはシンジに、シンジはアスカにそれぞれ、“薄着をさせたい”
難航するのは当然であった。
結局、「誰かが意中の相手を脱がす迄、続ける」という事に収まった。
この時点で、既に最も衣服の少ない者が、という原点はどこかに行ってしまっている。
そして始まった麻雀。
最初の内は、なかなか場が進まなかった。
互いに手を窺っていた事に加え、マヤが強すぎたのだ。
マヤへの振り込みは意味がないため、ロンアガリはしないものの、次々とツモアガリしていくマヤ。
南四局では、大三元までアガったマヤ。
しかも鳴いたのは、関係のない八索であり、残りの白・發・中・の三元牌は、自力で引いてきたのだ。
これでは麻雀にならないと、急遽リツコを呼んで、“マヤを改造して”貰ったのだ。
来た時に、リツコが持ってきたジュースが、三人の手元に置かれている。
アスカとレイが、愛らしい胸を“お披露目”し、シンジも下はブリーフだけになるまでに、要したのは、半荘四回。
そして、冒頭の「ロン!」に戻る−
別にアスカにしてみれば、シンジなど脱がしても嬉しくない筈なのだが、これは単に仕返しらしい。
「本気に強気!」と大書きされたアスカの、深紅のタンクトップが取り払われたのは、シンジの所為だからだ。
それも、アスカのタンピン三色ドラドラの、跳満手を蹴っての、ピンフドラ1で二千点の手だったのだ。
「何するのよっ、バカシンジ!覚えてなさいよ」
と捨てぜりふを吐いたアスカ、シンジの方は一時の気まぐれだろうと思っていたのだが、そうは行かなかった。
アスカの手は七対子で、待ちは南。
場には既に二枚切れており、この上山の中にでもあれば、かなり薄くなる。
だがアスカがそれを選んだのは、ひとえに勘であった。
その勘の直後、アスカの想い人レイがツモ切ったのは、その南であった。
「ロ!・・・」
言いかけた言葉を呑み込んだのは、
(ぜえっーたいに!バカシンジに仕返ししてやるんだから)
と言う、いかにもアスカらしい発想であった。
現在彼らの席順は、時計の12時を基点に、アスカ・マヤ・シンジ・レイ・の順となっている。
同巡に出た場合、後者に当たる事は出来ない。
だが、シンジが南を安心して切ったのは、次の巡目であった。
いわゆる「山越し」である。
相手をねらい打つ場合の物で、大概の場合は安全牌だと思って切った物が当たるため、実際の点数と、精神的効果で二倍のダメージを与えられる。
別に点数は関係ないが、精神的嫌がらせと言う意味では大成功であり、これで上半身を着ているのは、誰もいなくなる事になる。
アスカの冷たい視線と、レイの熱い眼差しの中、ゆっくりとシンジの手がタンクトップに掛かって・・・止まった。
恥ずかしいらしい。
女の子の胸を見て置いて、何を今更と思うかも知れないが、これには事情がある。
レイは、ブラウスもブラジャーも、何の羞恥も見せずに取り払ったし、レイの胸ならば、一度家に上がり込んだ時に、鑑賞した挙げ句揉んだ事もあって“慣れている”。
またアスカの方も、ユニゾン訓練の最終日、トイレの帰りに間違えてシンジの隣に来た居りに、その七割近くを露出させていたから見るのは初めてではない。
それに、浅間山における作戦後、露天風呂にて、簾からこっそりと見に行ったシンジは、ミサトのそれと合わせて、既に脳内アルバムにはしっかりと焼き付けてあるのだ。
何よりも、女三人の中に男は自分一人、上半身だけとはいえ、完全に見せるのは恥ずかしい物らしい。
「碇君、何故脱がないの?」
抑揚のないレイの声。
だが、いつもとは微妙に違うことを、彼女をよく知る者なら気づいた筈だ。
そこには、僅かながら粘っこい響きがあった−欲情と言う名の感情が−
「あんた、あたし達の生乳見といて、自分だけ嫌だって言うの?」
「そ、そんなんじゃないよ。今・・・脱ぐよ」
ゆっくりとシンジの手が動いた。
それでも一気には脱がずに、両手を交差させて服の端を持ち、段々と持ち上げていく。
その仕草も女性の物だが、本気で恥じらっているような表情に、何故かアスカは嫉妬に近い物を感じた。
やがて、脱ぎ終わったシンジの、アスカにも劣らぬほどの白い上半身が現れた。
肉付きの少なく、やや肋の形を浮き上がらせるようなシンジの裸体は、アスカやレイと比しても、殆ど細さに変わりはない。
いや、それどころかアスカより細いかも知れない。
アスカは胸が大きい分、ウエストも幾分豊かなのだ。
レイの目が、妖しく輝いた。
自分の胸を隠そうともせずに、ずいと身を乗り出した。
「碇君の胸、綺麗・・・」
シンジの白い肌に、それよりも更に白いレイの指が、ついと触れた瞬間、シンジはびくりと身を震わせた。
「あ、綾波、止めてよっ」
だが、肘が動いてジュースの入っていたコップに当たり、もう少しで零れそうになった。
「レイ、シンジなんか触ったってしょうがないでしょ。あんたも!触られて喜んでるんじゃないわよ」
「よ、喜んでなんかいないよ」
アスカに誤解されては一大事と、慌てて弁明するシンジ。
だが、
「どうでも良いわよ。そんなことより、それさっさと飲んじゃなさいよ。こぼしでもしたら、面倒でしょ」
そう言うと、自分もコップを取り上げて一気に飲み干したアスカ。
シンジもコップを手に持ち、それに倣った。
そしてレイも。
数秒後には三人のコップが、空になった。
だが、彼らは知らなかった。
全裸の上に全身タイツ、それに妖しい下着をペイントされて、機械人形のように座っていたマヤの、ブラジャーの部分に妙な物がある事を。
そしてそれが、ほんの微かな光を発してさっきから動いている事を。
「飲んだわね、“それを”」
ネルフ本部内にある、とある一室。そこにはモニターが置かれ、葛城家の様子が映し出されていた。
白衣に身を包み、モニターを見ながら度の強い眼鏡を押し上げたのは、言わずと知れたネルフ随一の秀才、赤木リツコ。
その傍らで、これもモニターを見ている“メガネ”は、日向マコト。
「チルドレン達の精神ケアに付き合いなさい」
と言われ、やってきた所いきなり脱衣麻雀を見せられたのである。
「赤木博士、あのジュースの中には何が?」
「催淫剤よ」
「さ!?・・・むぐ」
「静かにして。モニター中よ」
「す、済みません。けど・・・・・・」
「けど?」
「こんな事していいんですか?本当に」
「気晴らしが必要よ、あの子達には」
(博士の気晴らしに見えますが・・・)
とは口にしなかった。
余計なことを噂した、諜報部員の幾人かが、地下でLCLの海に“ぷかぷか”浮かんでいる、という噂をマコトは知らないわけでは無かったのだ。
「お互いに親密になれば、少しはエヴァに乗る理由も変わるでしょ、アスカも、シンジ君も」
レイの名前が出なかったことに、マコトは気づいた。
脳裏に浮かんだある噂を、彼は理性で吹き消し、モニターに神経を集中する事にした。
(な、何よこれ!?)
最初に異変が訪れたのは、アスカであった。
下腹部に、痒みを感じたと思った次の瞬間に、股間にカイロでも、押し当てられたような熱を感じたのだ。
漏れそうになった声を、必死に押さえたが、それが“疼き”だと判るまでに、数秒と掛からなかった。
アスカは未だ処女だが、単に初な小娘ではない。
「勝手に入ったら殺す!」
と、ドイツ語で書かれた札が守る部屋の中で、レイの肢体を想像して自慰に耽った事も多々あるし、“欧米産”だけあって、そう言った事に禁忌(タブー)など、持ち合わせてはいない。
だから、エクスタシーも知っているし、自分でそこへ導く方法もそれなりに判っている。
だが今感じたのは、これまでに感じたことのない、強烈な物であった。
アスカは自分の手の動きに気づき、慌てて止めた。
その手は、点棒へと伸びようとしていたのだ。
(やだ、あそこが熱い・・・どうしよう、濡れて来ちゃった・・・)
じわじわと湧き出した愛液は、アスカのパンティーにゆっくりと染みを作ろうとしていた。
(何でこんな事に?まさか・・・あのジュースが?)
だが、他の2人は何ともないように見える。
(リツコ・・・私だけに変な物入れたわね!)
「違うわよ、アスカ。あなただけじゃないわ」
アスカの思念が伝わった訳ではないが、リツコには読めたらしい。
冷静な表情のまま、冷静に告げた。
「赤木博士、あれは一体?・・・」
「それぞれに渡した時、“個人用に調合済み”だったのよ。アスカは最初に効くようにしただけよ」
「最初?」
「自慰行為を知らない娘には、刺激が強すぎると思ったけど、あの子なら既に手慣れていると判断したのよ。どうやら、間違っていなかったみたいね」
リツコの口から「自慰行為」という言葉が出たのと、アスカか既に手慣れていると言われたのとで、ダブルショックになったマコトだが。気を取り直して訊ねた。
「じゃあ、他の2人は?」
「直に効いてくるわ。あら、どうやらアスカは乳首まで勃ってきたみたいね。余程普段から“使い込んでる”ようね」
リツコの言うとおりであった。
かろうじて素知らぬ振りをして、闘牌を続けたものの、ますます疼きはその程度を増し、四巡後。
(やだ・・・乳首まで硬くなってきた)
既に溢れだした液は、細い筋となってパンティーから、太股へと伝っている。
もはや恥ずかしいと言うよりも、「どうやってこの火照りを抑えるか」、アスカの意識はそこだけに集中している。
そこへ、乳房までが快感への反応を示しだしたのである。もう麻雀どころではなかった。
ひたすら、牌をツモって切る、それだけで精一杯であった。
硬く尖った今すぐに指で挟みたい。挟んで思い切り引っ張りたい。“下の口”に入れるのは、一本・・・二本・・・ううん、三本でも足りないわ。指で思い切りかき回したい。処女膜の寸前まで押し込んで思い切り出し入れするの。レイとあたしのあそこがこすれ合って・・・レイが「アスカ、好きよ」って・・・キスしてくれて・・・
妄想だけで、アスカが達しそうになった瞬間、最後の牌をマヤがツモってそのまま切った。
無論アスカはノーテンであった。
テンパイはシンジとマヤだから、アスカとレイが2人に千五百点の支払いになる。
雀卓の引き出したから、点棒を出そうとしてアスカは落とした。
わざと落としたのだが、拾うために前屈み担ったアスカ。
改めて、現状を確認する。
既に、溢れだした蜜は、閉じ合わされた太股を伝って、足首まで達していた。
アスカが二本の指で触れると、粘っこい液体が指に絡みついた。
(やだ、これ・・・普段よりも濃いじゃない・・・・・・)
落ちた千点棒を拾い上げて−躊躇わずにパンティーの上から押し当てる。
下着越しに、硬くなったクリトリスの感触が伝わってくる。
「は、うっ・・・」
思わずアスカの口から、声が漏れ、体が小さくだが震えた。
(足りない・・・物足りないよぉ)
千点棒を二本掴んで、下着をずらすとそのまま押し込んだ。
(痛・・・)
膜の寸前まで、ぐいと押し込んでいく。
ほんの少しだけ、疼きが治まったような気がした。
今度は、100点棒を乳首に押し当てる。
「ひゃ、んん・・・」
咄嗟に右腕を口にあて、思い切り噛んだ。
乳首からは、氷を押し当てられたような、快感が伝わってきた。
それほどまでに、既に熱くなっていたのだ。
「アスカ?どうしたの?」
卓上から、シンジの声が掛かった。
「な!・・・何でもないわ」
強い口調で言いかけて、慌てて言い直した。
ひょいと顔を上げたアスカの目に、レイのショーツが目に入った。
恥丘を、下着ごと口に含みたくなる衝動をかろうじて抑えた。
「レイ・・・絶対にあたしの物にするんだからね」
妖しい決意を固めると、アスカは卓上に顔を上げた。
「待たせたわね、続けるわよ・・・って何よ?」
「アスカそれ・・・」
さては乳首がばれたかと、内心で冷や汗をかいたが、
「その腕、誰に噛まれたの?」
「へ?」
言われて見ると、歯形がくっきりと付いている。
「これは、その、変な虫に食われて痒かったから自分で・・・あっ」
腰を動かした瞬間、点棒が膣内で蠢動したのだ。
「何でもないわ、次行くわよ」
言われる前に言いつくろったアスカだが、股間の違和感は消えない。
“突っ込む事でとりあえず治まった”が、何か挟まってるような感じになってきたのだ。
膣に千点棒を二本も入れていれば、ましでそれが処女ならば尚更の事である。
が、どうにか平静を装ったアスカ。
「自分で突っ込んだのね。さて、いつまで持つかしら?次は、シンジ君ね」
ビクン!!
そんな形容が相応しいかも知れない。
次局の五巡目であった。
シンジの男性器は、瞬時に屹立して空を向いたのである。
(何だこれ!?)
まるで、海綿体に全身の血液が流れ込んだような気がした。
ペニスだけではなく、全身がかっかと火照ってくる。
射精感が有るほどではない。
だが、ブリーフを破るかのように下から押し上げている所為で、ずきずきと痛い。
自分でするときは、ここまでなることはない。
例え、アスカの部屋から失敬した下着に、体操服姿のアスカの写真を乗せた時でも、だ。
体操服姿のアスカが、跪いてシンジの性器に口腔奉仕中している。
大きくいきり立った物を根本までくわえ、僅かに苦しそうな顔になった。
「シンジのコレ、おっきいよぉ・・・一度じゃくわえきれ・・・あっ」
アスカの肩を掴んで押し倒し、体操服の上衣をまくり上げる。
ストライプ模様のブラジャーが、丸見えになり、男の嗜虐心を煽る。
「やだシンジぃ、なにするの?」
それには答えず、ブラジャーをむしり取ると、乳房を数度揉んだ。
「シ、シンジ・・・やだ・・・・・・」
「気持ちよくしてあげたのに。ま、いいや。おクチが無理なら、こっちでして貰おうかな」
そう言って、アスカの形のいい胸に、怒張を押しつけた。
「どう、やるの?」
か細い声で訪ねたアスカの、乳房をぐいと掴む。
「これで、挟むんだよ。ほら、こうやって」
ペニスを挟んで、互い違いになるように摺り合わせると、それだけで凄まじい快感が押し寄せてくる。
「こう?これでいいの?シンジ」
その目には、征服された者のみが見せる感情が、ありありと浮かんでいた。
いつもの妄想パターンにはまり掛けて、シンジは気が付いた。
目の前に、もっと美味しい物が、すなわち“生”がある事に。
(アスカの胸、綺麗だな。お椀を伏せたみたいになってるし、乳首もピンクだし、大きいし・・・え!?た、勃ってる?)
妙に大きくなっているような気がしたシンジ。今度はレイの胸に視線を向けた−勿論悟られないように。
レイの乳房は、体の白さを反映するように、その乳首も白く、どこか透明な印象を受ける。
色素どころか血液さえ、さして集まっていないように見える乳首は、僅かに陥没したまま、ひっそりと乳房の中心に佇んでいる。
(アスカ、興奮してる?まさか)
シンジは、アスカが自分に先立つ五分前に、既に猛烈な快感に襲われていた事など、無論知る由もない。
妄想の中では、アスカはとうの昔にシンジの、完全な性奴と化していたのだが、現実にはほど遠く、「家政夫」扱いである。
押し倒すのはおろか、手を伸ばして揉むことさえ身の危険を意味する。
ちらちらと、視線を走らせる事でとりあえず、“自分の分身を宥めた”シンジ。
だが、その視線にレイが気づいた。
(碇君、アスカの胸ばかり見ている。私の胸は、見てくれないのね・・・)
シンジを全裸にして、楽しむ決意を新たにしたレイ。
「次は、貴方の番よレイ」
その声が、アスカとシンジに向けたのとは、根本的に違う物、女の情念とでも言うべき物を感じて、マコトは背中に寒い物を感じた。
恐る恐る横目で窺うと、リツコの目は異様なほどの冷たい光を放っている。
リツコは、自分の上司にして情人であるゲンドウが、レイに向ける感情を、いやレイを通してユイに向けている感情を知っていた。
そして、ゲンドウがレイに何をしているかも。
ゲンドウはレイと、性交渉は持っておらず、“単に奉仕しているだけ”だ。
但しゲンドウが。
一度だけ、リツコはその現場を見たことがある。
四十男が十四才の小娘に、下着一枚で奉仕している姿は、おぞましい物であったが、同時にそれはリツコに、強烈な嫉妬を感じさせた。
ゲンドウの見せていた至福にも近い表情、ゲンドウは自分とのセックスの時に、一度たりともそんな表情を見せた事は無かったのである。
常にゲンドウは、責める側であり、支配者であった。
リツコにとっては、アスカが持ってきた依頼などに興味はなかった。
チルドレン達がおかしくなろうと、それがレイならばスペアを、他の2人ならダミーを走らせる迄である。
では何故、小娘のつまらない頼みを、あっさりと受け入れたのか。
成り行き次第では、レイがシンジとセックスするかも知れない。
その時の痴態を、一部始終撮るためだ。
無論、用途は知れている。
だから、レイを一番最後に、そしてもっとも強力な薬を入れたのだ。
シンジはアスカと違い、集中できないほどではない。
その手は、既にテンパイしており、六索単騎だがタンヤオ三色まである手だ。
だがふと場を見ると、既に三枚切れている。
アスカの乳房に気を取られて、他人の捨て牌にまでは気が回らなかったようだ。
どうしようかと考えた時。
(マヤさん!?)
マヤの手から出たのは、最後の六索。これで完全にシンジのアガリは無くなった。
(どうしようかな・・・)
シンジが考え込んだき、実はレイもまたテンパイ。
こちらは七対子で、待ちは七索単騎。
ドラが二枚あるから、タンヤオチートイドラ2.満貫手である。
無論リーチは掛けない。
(碇君は後一枚しかない。私に振り込んだらその時は)
レイはひっそりと、だが妖しげな微笑を口許に浮かべた数秒後。
シンジの思考は固まった。
(取りあえず、七索を切って・・・五索に何かがくっつくのを待って)
だが、これがシンジから、最後の一枚を取り去る事になった。
シンジが五索を切った瞬間、
「碇君、それロ・・・ふあっ」
妙な声と共に、レイの躯ががくんと揺れた。
(この感覚は何?躯が・・・熱いわ。いいえ、違う。これは、碇君を思って1人でしている時とおなじね)
「綾波、どうしたの?」
シンジはリツコの所為で、自分やアスカの異変が起きたとは知らない。単に驚いて訊ねたのだが、アスカは内心でにんまりと笑っていた。
(レイにも、来たのね)
自分と同じように、火照りに耐えているレイの姿を想像した時、またじわりと、奥の方から溢れてきたのを感じた。
ほんの少し腰をずらしてみる。
くちゅくちゅくちゅ。
押し込んだ点棒に蜜が絡みついて、淫猥な音を立てているのがアスカには聞こえたような気がした。
一方レイはと言うと、こちらもまた押し寄せてくる欲情を、必死に押さえていた。
催淫剤と言っても、最初からそれを目的に作られた物、或いは副作用的に出る物と、幾つかの種類がある。
アスカが飲んだのは後者であり、レイが飲んだのは前者、それも更に効果を強めた物である。
服用ながら、陰部に直塗りしたのと変わらない程の効果がある。
「綾波、好きだよ」
そう言うと、シンジが微笑してレイの耳を軽く咬んだ。
「いや・・・」
「え?」
「いつも言ってるでしょ、レイって呼んで」
「そうだったね、ご免ねレイ」
「許してあげない」
口調とは裏腹に、その声は思い切り甘えている。
「どうしても?」
「どうし・・・きゃっ」
次の瞬間、レイの躯はシンジに軽々と持ち上げられていた。
「何をするの?」
「悪い子にはお仕置きが必要だね」
そう言うと、ぽいとベッドの上に放り出した。
「や、やだ・・・」
「嫌?でもこっちのお口は何て言ってるかな?」
下着に目を向けると、上から指を二本押し当てた。
「こっちは嫌がってないみたいだよ」
「や、やめて」
明らかに嬉しそうなレイ。
それをシンジも知ってるから、
「駄目、止めてあげない」
ショーツを膝上あたりまで引き下ろした。
そこは既に、しっとりと濡れそぼっている。
「レイのここ、洪水になってるよ。僕が全部綺麗にしてあげる」
そう言って、股間に顔を近づけるとそっと襞を押し広げ、舌を差し込んだ。
「あ、あんっ、そこぉ・・・・・・いいのおっ」
丹念に優しく、だがかき回すような舌の動きに、堪らずレイは自分の乳房を揉んだ。
乳房ごと揉みしだき、乳首を摘んで引っ張り上げ、こねくり回す。
“掃除”に没頭していたシンジが、やっと顔を上げた。
「あや・・・レイ、入れるよ」
こくんと頷くレイ。
ノックするように、入ってきたと思ったのも束の間、灼熱の怒張が一気に押し込まれてきた。
そのまま、レイを抱えて自分の上に跨らせる。俗に言う騎乗位だ。
「うふふ、たっぷりと搾り取ってあげる」
妖しく笑ったレイが、ゆっくりと腰を使い始めた。
(いけない、また想像してしまったわ)
いつも描いている情景を思い出し、“奥が”痺れるような感じに襲われた。
どうにか理性を取り戻し、自分の躯を走査する。
僅かに脚を開いていた間から、溢れ出した愛液がゆっくりとアヌスへと伝い始めている。
“薬がイイ”だけあって、溢れる蜜も半端ではない。
既にそこは泉と化している。
だが、
「碇君のがそこにある」
これだけで、辛うじて自我を保った。
「何でもないわ、大丈夫。それよりも・・・碇く、あふっ、それ・・・ロン・・・」
明らかに声が上擦っているのだが、シンジには違うように見えたらしい。
「綾波、具合悪いんじゃ・・・」
関係ないことを聞いてきた。
「私は平気。それより碇君、約束よ」
「約束?」
「そう約束。その・・・」
さすがに少しは恥ずかしいらしく、数秒口ごもっていたが、
「全部脱いで」
早口で告げた。
言われてやっと、自分の運命に気が付いたらしいシンジ。
「え?あ、うん」
言ってから、顔が真っ赤になった。
何しろ、ブリーフの下では“一向に納まる気配がない”のだ。
「シンジ、さっさと脱ぎなさいよ。男らしくないわねえ」
「わ、分かってるよ」
鎮まれと念じてみたが、全く効果はない。
それどころか、勢いを増しているような気さえする。
この時点で、アスカは気が付いていた。
レイの欲情と−シンジの異変に。
レイがおかしいのに、気が付かなかったのはシンジだからであって、アスカの目を誤魔化す事は出来なかったのだ。
(リツコ、全員に何か入れたわね。それも順番に欲情するように)
どうやらシンジも観念したらしく、ゆっくりとブリーフに手を掛けた。
立ち上がったシンジの股間に、2人の視線が集まって−はっと息を呑んだ。
(お、大きい・・・)(うそ、テント張ってるじゃないのよ)
「あ、あんまりみないでよ」
シンジのせめてもの願いだが、
「何言ってるのよ、さっきあたしが上脱いだとき、食い入るように見てのは何処のどなたでしたかしら?」
あっさりと、却下された。
何かを断ち切るように、一気にブリーフを引き下ろしたシンジ。
次の瞬間、天を仰いでいるペニスが、2人の前に晒された。
静まり返った室内にごくり、と音がした。
誰かが生唾でも飲みこんだらしい。
レイがアスカに視線を向けた。
「な、何、レイ?」
「私が碇君に、好きな事、してもイイのね」
「そ、そうだけど・・・」
レイが、いきり立ったシンジの肉茎を見ながら舌なめずりした。
「あ、綾波?何を・・・」
「決まっているわ、碇君を食べるの。きっと美味しいわ。碇君、そこに横になって」
女王のような口調で命じたレイ。
言われるまま仕方無しに、仰向けになったシンジ。
無論ペニスは、垂直に上を向いている。
レイが椅子から立ち上がる。
既に太股を伝って、蜜が滴り落ちている。
「見て、碇君」
そう言うと、シンジを跨いで立ったレイ。
シンジの視線は、否応なしにレイのショーツに向けられた。
少し横にずらして、そこから右手の指を差し込んだ。
「あふぅ・・・」
外からは、中の動きは見えない。
だが、指が緩慢な動きを見せるたびに、レイの口からは小さな声が漏れ、一層の愛液を溢れさせている。
「碇君を・・・思うと、ほら・・・こんなに、はあっ」
更に見せつけるように、左手は乳房へと伸び、鷲掴みにして、上下左右に振り立てる。
「ほらぁ、やってみたい・・・でしょう?」
目の前で、美少女の自慰シーンを直に見せつけられて、シンジの肉茎はなお一層硬さを増しており、先からは透明な汁が流れ出している。
その様子を確認してから、ゆっくりとシンジの股間に腰を下ろした。
「碇君、可愛い」
どう見ても、可愛いと言うよりは凶悪なイメージのペニスだが、愛おしむように両手で包み込んだ。
目を細めると、紅い舌を出す。
そのまま顔を近づけていき、汁が止まらない鈴口をぺろりと舐めた。
僅かな声が、シンジから漏れた。
僅かに傘の開いた亀頭を、ぱくりと口に入れた。
ゆっくりと、舌で周囲を舐め回していく。
一通り亀頭を味わうと、今度は根本まで飲み込んだ。
と言っても、シンジのそれはそんなに小さくない。
扁桃腺の辺りにまで達したのか、僅かにレイが顔を顰めた。
裏筋に舌を這わせながら、ゆっくりと戻ってくる。
その痴態を見ていたアスカは、堪らなくなった。
立ち上がると下着を脱ぎ捨てて、全裸になった。
アスカのそこは、レイと同じくしとどに濡れている。
椅子の上に座るとと、脚をMの字に開いた。
正面に立てば、遙か奥まで見えそうなはしたない格好である。
だが、シンジは快感を押し殺すように目を閉じており、レイは口腔奉仕に夢中にあり、頭を振り立てている最中だ。
マヤのことなど最初から眼中にない。
アスカが手に取ったのは一索、鳥の絵が描いてある牌である。
別にさしたる理由はない。
だが、描かれている鳥の羽根が、レイの舌のように思えたのだ。
そっと包皮をかき分けると、既にクリトリスは豆粒大のように充血し、固くしこっている。
顔を出した隠核に、牌を押しつけた途端、痺れるような快感を感じた。
「はうっ、あああン」
思わず、アスカの口からはっきりと声が漏れた。
レイは一顧だにしなかったが、シンジは僅かに目を開けた。
既にレイは、ペニスから顔を離し袋へと移行している。
二つの睾丸を、左右に転がしながら、時折袋をそっと噛むのだ。
シンジが、未だに放出しないで済んでいるのは、レイにイカセられたら、アスカに嫌われる可能性があると言う恐れ、そして必死に握りしめている両の拳のお陰であった。
レイもそれは承知である。だから、わざと卑猥な音を立てて吸い上げるし、片手は自分の乳房を揉み立てて、喘ぎ声をシンジに聴かせて見せている。
徐々に、アスカの声が甲高くなってきた。
本気八割、芝居二割という所である。
自分で自分を慰めるのは、一人きりの時には良いが、他人の痴態を見ながらするのなど、むなしいだけであり、ましてその片方が、自分の想い人となれば尚更である。
(レイ、あたしを見てっ、シンジなんかじゃなくて!)
懸命に願っているのだが、一向にその甲斐はない。
それどころか、シンジをまず一度口腔性交で、射精させるのに夢中になっているように見える。
既にシンジのペニスは、レイの唾液とシンジの先走り汁でべとべとになっており、レイの額には、数本の髪が汗で貼り付いている。
自分の顔を動かすことで、抜き差しを繰り返していたレイが、顔を上げた。
「やっぱり、上の口では無理ね。碇君、私を・・・あげるわ」
点棒で会陰を撫でるべく、手を伸ばしていたアスカの動きが止まった。
「レ、レイっ」
「何?」
「ほ、本当にシンジに・・・その・・・」
「そうよ」
躊躇いも無しに答えたレイ。
薄目を開けたシンジの視界に、アスカが映った。
その目が見る見るうちに、潤んでくるのをシンジは察知した。
(アスカ、本当に綾波が好きなんだ)
そんなシンジの気は知らず、
「碇君、貴方はじっとしていて」
短く告げると、四つん這いになってゆっくりと上に上がってきた。
「あ、綾波っ」
いきなりの声に、レイの動きが止まる。
「何?碇君」
「その・・・アスカも入れようよ」
「アスカ?」
そう言って、初めてその存在に気が付いたかのように、アスカに視線を向けたレイ。
潤んだ目にを、知ってか知らずか、
「どうして?」
と訊ねた。
「だって、アスカ・・・その、綾波の事好きだし、あ、綾波だって僕がアスカと抱き合っていたらその、嫌じゃないかって・・・」
ふと、考え込んだレイ。
「碇君がそう言うなら」
そう言うと、アスカを喚んだ。
「アスカもしたいの?」
余りにもストレートな問いだが、アスカはこくんと頷いた。
「いいわ、来て」
ゆっくりと、2人に近づいたアスカ。
部屋の中の淫臭が、より一層濃度を増した。
「アスカは碇君を舐めて。碇君は私を、私はアスカを、それでいい?」
三人とも一長一短だが、取りあえず頷いた。
それぞれが、横になって、三角形を構成した。
数分後、三人がそれぞれの相手の性器を、一心不乱に愛撫している姿があった。
シンジの舌遣いは、未だぎこちなく、幾度もレイは、
「ち、違うわ碇君。もっと上よ」
と“指導”しそうになったが、念願叶ったと言う事で自分を抑えた。
その分、アスカへの責めは執拗を極めた。
いや、細やかと言った方が正解だろう。
クリトリスに、歯を立てるような事はしない。
触れるように、いやふれないかのように、軽く、軽く舌で擦っていく。
少し萎えたかに見えたシンジのペニスが、アスカが咥えると知って、また硬度を増したように、アスカのクリトリスも更に肥大している。
クリトリスだけではない、襞の内部へと舌を侵入させては、音を立てて蜜を吸い上げる。
そのたびに、アスカの顔は羞恥に染まり、それを隠すかのように、シンジの肉茎への責めを強めるのだった。
(やだっレイ上手い、これじゃあたしが最初にイッちゃう)
だが、シンジも射精感と戦っていた。
(さっき綾波のお陰で、もう少しで出る所だったから・・・アスカ、そんなに激しくしたら・・・くっ)
快感を受け流すかのように、ぎこちないながらも襞内へ舌を這わせ、愛液を舐め取っていくシンジ。
三人がそれぞれ、自分への愛撫を次に伝えていくので、快感の高まりも早い。
室内に、少年少女の喘ぎ声と、呻き声が満ちていく。
そして二分後。
(アスカ、もう限界ね)
レイが、唇でクリトリスを挟んで、軽く引っ張った。
ぴん、とアスカが背を突っ張らせ、同時に体液がどっと溢れ出した。
連動するかのように、シンジの袋を“きゅっと”爪で引っ掻いた瞬間、
「アスカっ僕・・・もうっ、出るっ!」
声が終わらぬ内に、シンジのペニスは白濁した液体を、大量に放出していた。
だが、顔面射精にはならなかった。
根本まで咥えこみ、ゆっくりと出そうとした直後だったのである。
「ぐふっ、ごほっ」
いきなり口内に、大量の液を浴びせられて、アスカはむせ返った。
初めての口腔性交で、口内射精まで経験したアスカ。
思わず飲んでしまった。
いや、勝手に流れ込んだと言った方が正解だろう。
生臭い、熱い精液が、食道を流れ落ちていく。
(げえーっ、飲んじゃった!)
思い切り文句を言ってやろうとしたのだが、
(でも、さっきの借りがあるから、チャラにしといてあげるわ)
その射精の直後。
シンジの舌は期せずして、レイの秘裂にぐいと差し込まれ、レイもまた達した。
二時間後、ミサトが帰宅した時見た光景は、“昼寝中のチルドレン達”であった。
顔に精液をこびり付かせているアスカとレイ、そしてさも放出しきったように、満足した顔のシンジ。
しかも、未だに三人は三角形になって、相手の股間に顔を埋めている。
麻雀卓を見て、全てを悟ったミサト。
取りあえず叩き起こそうとして−止めた。
「あちゃー、アスカもレイも思い切り顔射されちゃって。三人とも、生え揃ってもいないじゃないのよ・・・」
何処か羨ましげな口調で言うと、蒼い髪と同じ繊毛が、僅かに茂みを構成しているレイの横に立った。
「あーあ、絨毯に染み作ってくれちゃって。シンジ君の顔、蜜でべとべとじゃないのよ・・・全く十年・・・」
子供の癖に十年早い、そう言い掛けてミサトは気付いた。
即ち、その子供に自分たちは何を強いているのか。
「あたし達に、そんな事言う資格は無いわよね・・・」
哀しげに呟いた、シンジの顔にそっと触れたミサト。
その目から、涙が落ちたのは数秒後のことであった。
だが、それをぐいと拭うと、首を振った。
「ここで謝っても、使徒が来なくなる訳じゃない。償いは、全部終わってからしなきゃね」
押入から、タオルケットを三枚持ってくると、四つ折りにしてそれぞれに掛けてやった。
「今日のところは、多めに見てあげるわ。でもね、アスカの子供もレイの子供も、あたしはまだ見たくないからね」
暫く三人を眺めていたが、ふと携帯が鳴った。
「はい葛城・・・あ、加持君?・・・え、今夜?いいわよ、付き合ったげる」
今夜は寝かさないわよ、小声で呟いて出ていく後ろ姿に、子供達への負い目の感情は微塵も無かった。
取りあえず、今は忘れる事にしたらしい。
だが、ミサトは知らなかった。
ミサトが出ていった直後に、
「碇君、次はちゃんと・・・セックスしましょう」
と言う声が、舌なめずりと共に上がったのを。
そして、それに続いて、
「次はあたしとさせたげるわ、シンジ」
と、これも妖々とした声がした事も。
「アスカ、本当に!?」
「勘違いしないでよね、あたしが好きなのはレイなんだから」
「判ってるよ・・・」
「でも、私が好きなのは碇君だけ。さ、碇君」
葛城家の長い夜が、妖しく更けていった。
中昭のコメント(感想として・・・)
URIELさんに投稿して頂きました
2周年記念小説
>アスカがレイに好意を寄せる理由は、今ひとつ判らない。
ふみ
>三人とも、意中の相手が一向に振り向かないので、やや業を煮やしてはいるのだが、それを違うところにぶつけると、関係が悪化するのでそれは抑えている。
確かに
>アスカの冷たい視線と、レイの熱い眼差しの中、ゆっくりとシンジの手がタンクトップに掛かって・・・止まった。
>恥ずかしいらしい。
ううう恥ずかしいって・・・
>自分の胸を隠そうともせずに、ずいと身を乗り出した。
>「碇君の胸、綺麗・・・」
積極的
>例え、アスカの部屋から失敬した下着に、体操服姿のアスカの写真を乗せた時でも、だ。
やることはやってるわけね
>「あちゃー、アスカもレイも思い切り顔射されちゃって。三人とも、生え揃ってもいないじゃないのよ・・・」
なまなまなましいっす
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