〜飛び入り歓迎〜

リツコ14歳

作 松野 あやめ


その壱




本編最終局面、初号機は廃棄され、もはやコアだけを残すのみとなっている。
ユイのサルベージが初号機のコアに対して行われていた

その際の事故。

夜中にコアの前で愚痴るリツコ
「なんで私があなたのサルベージをしなきゃなんないのよ・・・」
惚れた弱み。ゲンドウに普段の彼からは考えられないような威圧的で無い、すまなそうな顔で「お願い」されてしまったリツコ。

「やってられないわ」

深夜一人でコアの前で愚痴りながら作業をしていた。

事故・・・

リツコがコアに近づいた時、コアが光に包まれ、リツコは取り込まれてしまう。

リツコ行方不明。

ミサト:「やっぱりね」
「逃げた」と思われている。

マヤが中心になってサルベージ計画は進む。

一方コアの中でユイとリツコの会話

ユイさん?
あなたもかわいそうな人
何を言うの?
エヴァに取り付かれ、いや、エヴァに取り付かれたあの人のために・・・
そう。わたしもエヴァに関わって自分を汚した・・・
・・あなたは幸福になる権利があるわ
私はもう救われないわ。この手は汚れている
そんな事はないわ
なぜ・・・・
やり直せばいい
やり直す?
そう・・・・



「レイ、いい?」
「問題ありません」
「・・・ごめんなさい」
「マヤ、もうすべては納得済みのことよ。シンジ君もレイ自身も・・・」
「はい・・・」



時間が無いわね
え?
そろそろ行きましょう。早くしないとレイが危ないわ
ま、まってこのままじゃ・・・
あら、可愛いわよ、その姿。
せめてもうちょっと上にして・・・
固定化される時の形態はあなたの創り出すイメージの通りになるわ
でも・・
私はあなたにイメージを提供したの。後はあなた次第よ
そ、そうか・・
でも、元通りじゃあなたきっと後悔するわよ。せっかくなんだし。
・・・・
罪悪感があるのね
・・・
まずいわ、始まっちゃった。急ぐわよ
あ、まって・・・





「コアの表面に反応!」
「え?なに?」
「分析しています・・・・エネルギー反応・・・ATフィールドと同質のエネルギーです!」
「どういう事?」
「判りません。こんな事は記録にありません」
「そんな・・・」



「コアの表面に・・・・あっ!」
「どうしたの?映像回して」
「しかし・・・」
「なによぉ」

ミサトとマヤは彼のモニターを覗く

「え?・・・ああ!!」
「・・・ユイさん?」

モニターには全裸でコアの前に立ち尽くす女性の姿が映っていた。




コアの前にやってきたミサトとマヤ、そしてゲンドウ・冬月。
「ユイ・・・」
「あの・・・服を用意してくださるかしら」
「あ、すまないすぐ用意させよう。碇、上着を貸してやらんか」
ゲンドウは普段の威厳はどこへやら、あたふたと上着を取りユイに手渡す
「それから、この子の分もお願いできますか?」
ユイの後ろから金髪、ショートカットの少したれ目で左目のしたに泣き黒子の少女が顔を出した。
「え?誰?」
中学生くらいの少女であった。
「ミサト」
「・・・も、もしかして・・・」
「・・・先輩!?」

「り、リツコぉ〜〜〜!!」
「うん・・・」

少女は恥じらい気味に肯いた
「あ、先輩これ・・」
マヤは自分の着ていた白衣を少女−リツコにかけてやった。
一方ミサトは恨めしそうにリツコを睨んでいたが・・・
・・・やがて発した一言は

「・・・ずるい」

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